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内容説明
雑誌「SWITCH」誌上にて二〇〇七~二〇一四年に掲載された、ソロ/東京事変としてのロングインタビュー、美麗ポートレイトに、初公開となるスタジオ写真を加えて一冊に凝縮。音楽家・椎名林檎が刻んだ激動のキャリア、その変遷を読み解く完全保存版。
目次
Photography(ポートレイト;スタジオ)
Interview(音楽家のマナー;淑女の事変;音楽家のタブー;運動的音楽論;瞬間を生きるために;音楽家の逆襲)
Recommend(音楽を楽しむ10枚10曲;“鳴るといいなが鳴る”邦楽10枚10曲;東京事変を作った6枚;THE NUTRIENTS OF AN APPLE IN SUNNY)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
28
椎名林檎は矛盾を恐れない。それは、誤解も許容しているということでもあるのだろう。最近の事例で言えば、楽曲「NIPPON」に寄せられた批判。ネットを中心にした「右翼的」という反応に対し、彼女は「貧しい」と漏らす。確かに、排他主義的誤解を生む言葉がないではないこの曲には、危うさがある。しかし、この曲がNHKからの依頼で書かれた経緯を知るとき、言葉の言い切りが、彼女特有のサービス精神が導いたものの可能性にも行き着く。いや、そもそも彼女は本書の中で、こうまで言ってのけているのだ。(つづく)2015/01/17
ヒラソル
14
学生の時に深夜にテレビから流れてきた歌声に戦慄が走った。まだ無名であり見たこともなかった。アルバム出たら絶対に買うと待ちわびて発売日に買い至福の時を得た。あれから10数年もたつ。いまだに色褪せないのは謙虚さを備えつつ一つの正解を求め続ける姿勢にあるのだろうか。批判にも賞賛にも耳を傾けて何ができるかを追求してあったらいいなを具現化する。至高の存在。音楽家でない個人としての彼女をいつか見てみたいものである。生後すぐの病気で死なずに生きていてくれて有難う。背中の傷を見れる人が羨ましい。2015/02/01
えい
10
椎名林檎を、世間は奇抜な天才シンガーだと勘違いしている。本誌では雑誌SWITCHで行われた2007年から14年にかけてのインタビューが一挙にまとめられている。彼女は自覚的な秀才だ。計算し尽くされた音楽、歌詞、ヴィジュアル。したたかでいて謙虚な姿勢。そうして天才を完璧にまで演じられる自己プロデュース力。ビジネス的音楽家でありつつも、商業的すぎず、かといってアンダーグラウンドにも寄り過ぎない、絶妙なバランス感覚こそが“椎名林檎”という音楽家が持つパワーなのだろう。2017/01/09
大豆
8
椎名林檎は自分の言葉にすごく責任をもっているのだなということがわかる一冊。NIPPONや震災時のコメントを批判されたことに対して「なんて貧しいんだろう」「ネットで拾ってきた言葉じゃないと話せない人に何言われても良い」という主旨の発言をしていて、なんだかとても救われた気持ちになった。相変わらず世間のイメージとのギャップを感じるけど、日出処は名盤だし、ファンとしてもそろそろ目抜き通りを歩いて欲しいと思った。いつまでも大好きなアーティスト。2015/02/19
nb
7
椎名林檎のこの7年間のインタビュー集。個人的にはもっと昔のインタビューも読みたくなった。どこまでも謙虚な人柄は昔イメージしてた椎名林檎像とは違うけど好感が持てる。真剣に音楽シーンのことを考えてる言葉のひとつひとつ。本人は引退したがってるけどやっぱりまだ第一線にいてほしいなと思ってしまった2015/01/06