目次
第1章 土偶とは(土偶とは;土で創る ほか)
第2章 国宝土偶―縄文文化の多様な個性(国宝土偶をみる;すっくと立ち、意思を表す―茅野市棚畑遺跡「縄文のビーナス」 ほか)
第3章 中部高地の土偶―暮らしに寄り添う小さな女神(「中部高地」と呼ばれる地域と土偶;土偶作りのはじまり―中部高地におけるヒトガタの受容 ほか)
第4章 国宝土偶を語る(原田昌幸「縄文土偶の楽しみ方」;守矢昌文「国宝土偶を掘る」)
付章 原始・古代のヒトガタ―当館収蔵品より(縄文時代のヒトガタ;弥生時代のヒトガタ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
6
長野県立歴史館でこのような土偶展が開催されていたとは残全史りませんでした。自分の情報網の貧弱さにさみしくなります。国宝の土偶がそろっていたり、長野県内の様々な土偶が紹介されていて、実物を見たかったです。国宝の土偶の出土状況や背景など、実際に扱った研究者奈ならではの話や、長野県内各地の土偶の地域性、同一地域でも遺跡間での違いなど、興味深かったです。2020/03/23
Juichi Oda
1
大島直之さんの「月と蛇と縄文人」を読み進めるにあたって、2年前の秋に長野県立歴史館で開かれた展覧会に行って買ってきた図録を引っ張り出してきました。土偶がいつから歴史に現れ、どういう変遷を経てきたか、またどんなふうに発掘されたのか、中部高地地方の土偶を丁寧に扱った解説がなされています。先に上げた本の主張である、縄文人の精神性に関する追求はほとんどなされてません。でも縄文中期まで、なぜヒトガタ(土偶)が作られなかったのか、という問いかけが最後になされていることに、今後の展開が期待できる気がしました。2021/02/26