内容説明
本書を企画するにあたって、つぎの3点に留意した。すなわち、尿失禁の治療に従事する機会の多い産科婦人科と泌尿器科の尿失禁に対する学際を低くすること、プライマリケアを担当するホームドクターにわかりやすくかつ即戦的な内容であること、尿失禁を専門とする医師に最先端の知識を提供することを目標とした。本書においては主として女性尿失禁について記載したが、介護における排尿異常は当人や看護者にとっても重要な問題であり、エキスパートを目指す人を対象に神経・精神障害などに合併する尿失禁にも項を割いた。
目次
1 ガイドラインにもとづく診断のフローチャート女性尿失禁の診療アルゴリズム(診療ガイドラインがなぜ求められているか;エビデンスにもとづく診療ガイドラインとは ほか)
2 プライマリケアとしての排尿の知識と尿失禁管理(下部尿路の解剖と排尿コントロールのメカニズム;下部尿路の神経支配と蓄尿排尿のメカニズム ほか)
3 エキスパートを目指すための尿失禁管理(臨床疫学;排尿のメカニズムと治療薬の作用機序)
4 エキスパートによる尿失禁管理(高齢者の尿失禁;前立腺癌術後の尿失禁 ほか)
5 尿失禁の社会的影響(高齢者介護と尿失禁アセスメント;尿失禁の経済的側面 ほか)
著者等紹介
石河修[イシコオサム]
大阪市立大学大学院医学研究科女性病態医学講座産科婦人科学教授
平尾佳彦[ヒラオヨシヒコ]
奈良県立医科大学泌尿器科教授
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