内容説明
気管支喘息そのものの多くは死に至る病ではない。本人が自覚し、また治療が正しくおこなわれれば健常人とほとんどかわらない人生を送ることが可能になってきた。この点では喘息のQOLは一般的には高いといえる。しかし、QOLをさらに高めることは大切であり、今後の課題である。環境整備や空気清浄器や特殊寝具の解説もQOLの向上をめざしたものである。一方、QOLと不離不分の関係にあるのが、IC(Infomed Consent)である。患者や家族に病状を説明し、患者・家族の了解のもとに医療をおこなうことが今後は必須となるであろう。本書は、これらの事柄や方法について、いかに配慮し、いかに向上されるかなどを解説したものである。
目次
1 気管支喘息とQOL評価(重症気管支喘息とQOLへの影響;QOL評価を目的としたQOL調査票の項目とその課題)
2 気管支喘息治療におけるインフォームド・コンセント(気管支喘息におけるインフォームド・コンセントの意義;小児喘息の家族に対するインフォームド・コンセントの実践;喘息妊婦と出産に関するインフォームド・コンセントの実践;思春期/青年期喘息のインフォームド・コンセントの実践)
3 日常診療での気管支喘息ガイドラインの活かし方(ガイドラインに関するこれまでの流れ;小児気管支喘息の治療・管理ガイドラインのポイント)
4 QOL向上のための環境整備(QOL向上のための環境コントロール;気管支喘息における環境調整グッズの実際―防ダニ布団・布団カバー、空気清浄器;シックハウス症候群と気管支喘息)
5 喘息にまつわる環境調整グッズの紹介(気管支喘息に対する空気清浄器の効用;気管支喘息に対する特殊寝具の効用)
著者等紹介
宮本明正[ミヤモトテルマサ]
日本臨床アレルギー研究所所長、東京大学名誉教授
飯倉洋治[イイクラヨウジ]
昭和大学医学部小児科教授
足立満[アダチミツル]
昭和大学医学部第1内科教授
大田健[オオタケン]
帝京大学医学部内科教授
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