内容説明
明治36年、山口県に生まれた童謡詩人金子みすゞ。彼女の残した作品には、小さな動植物に対する深い愛情や悲しみ、そして子供の持つ独特の感性などが、みずみずしい言葉で綴られています。
目次
私と小鳥と鈴と
大漁
お菓子
こだまでしょうか
こころ
土
もくせい
夜
夕顔
不思議〔ほか〕
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
119
詩集を読むのはどちらかと言うと苦手で、今まで心に響いてくる人に出会ったのは数名でしたが、金子みすゞさんはスーッと心に入ってきた。見たものをそのままに、感じたことをそのままに、何もかこつけず詩にした感じが幼かったりストレートだったり何とも良かったです。2023/02/19
マエダ
108
非常に懐かしいものが一つ、たまには詩集もいいかなと読了2016/08/08
がらくたどん
68
ご感想に惹かれて。いちばんてっとり早く本棚から出せた本。みすゞの経歴詳細や解説はなくひたすら代表的な詩だけが93編。散佚詩編の再発見・再評価を巡っての経緯に若干の生臭さを感じてしまう向きには、背景はいったん置いてみすゞの作品だけを真直ぐに味わえる。3・11後のACジャパンの公共広告以降強調された哀しさを優しく包む抒情的な部分だけでない鋭い科学者のような観察眼に不意に出合えたりする愉快さがあるので、結構気に入っている。昔話をユーモラスにずらした「おはなしのうた」が好きなのだが掲載は1篇だけなのがチト残念。2023/01/15
forest rise field
64
地元が生んだ詩人なのに今まで読んだことがなかった。金子みすゞ生家や長門仙崎の港町は行った事ありましたが。詩は分かり易く、後でじわりと来ます。好きな詩は「私と小鳥と鈴と」「土」「暦と時計」「りこうな桜んぼ」「水と風と子供」「積もった雪」「ひよどり超え」ですかな。2022/09/21
(*'ω' *)@k_s
48
~こだまでしょうか~ 「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。 「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。「もう遊ばない」っていうと 「遊ばない」っていう。 そうして、あとで さみしくなって、 「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。こだまでしょうか、いいえ誰でも。~Amazonprimeで読了。あの有名すぎる詩はこの方のものだったんですね。恥ずかしながら、今回初めて知りました。生、死、無情、非情、自然、輪廻、虚無、慈愛、物事の多面性、読んでいてはっとさせられるものばかり。2020/06/21