出版社内容情報
最近、「秘境」がブームになっているが、それによって「秘境」という言葉の意味が少し軽くなってしまった。
しかし本当の秘境には、雑誌やテレビでは紹介できない魅力と楽しみ方がある。
特別な装備やスキルを必要とせず、誰でも気軽に行くことが出来る。それなのに、人がいない――そんな、身近なようで身近でない、全国選りすぐりの秘境を行く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
39
2010年刊。対象は別子銅山、青木ヶ原樹海、軍艦島(非公開時)など。ハードな探検もユルい観光もあり「封印」はやや大げさ。法的な無茶については読者が評価すれば良い。三重県津市に住んだ事があるので、山中にプラットホームだけ残る東青山廃駅が興味深かった。多数の死者を出した鉄道事故が廃線を早めたという。大分耶馬溪は修験道の名残りで危ない崖道が多い。高所恐怖症の私などは要注意。廃墟趣味が国を問わず好かれるのは、失われた可能性への「哀惜と恐れ」が一種の美学になるからだろう。ガウディや水木しげる、レトロ趣味にも通じる。2021/06/06
急いで突厥
34
秘境。探検心をくすぐられる言葉である。が、実際に行くとなれば相当の準備とかなりの覚悟を要求される。この本では、芦生の森・別子銅山・五家荘・青木ヶ原樹海・旧東青山駅・軍艦島(端島)・深沢峡・恐山・日本キャニオン・耶馬溪・川原毛地獄の11の秘境の探検記を紹介している。この他にも秘境はたくさんあるので是非第2段を期待したい。2014/05/07
BIDDULPH
8
恐山の紀行文はすっとぼけに終始し、いいところなしという印象だ。心に残る名所もあれば恐怖を感じる危険地帯もあり、あっという間に読み終えた。カラー写真などを見て疑似体験したいと思う「るるぶ系人種」は読まない方がいい。あくまでもこのすっとぼけた文章からイマジネーションを働かせてわくわくしながら読む能力を持った人向けの本だ。2014/03/10
PSV
7
ビビッとくるものがなかった。秘境紹介ではなく、紀行文、体験記的な。文章自体は淡々として楽しめたのだが、写真が少なく全体的にはイマイチ。 ★★☆☆☆2012/04/15
ヤエガシ
5
表紙の不気味さに比べると中身がポップだった。「日帰りで行くニッポンの秘境♪」的な側に振ってしまったほうが、手に取る人が増えるんじゃないかとか、余計なことを考えてしまいました。2015/05/18