内容説明
文政十一年(一八二八)、会津若松の城下で生まれた山本覚馬は、銃術指南役・山本権八の長男である。藩校・日新館で勉学後は、佐久間象山の門下に下り、蘭書や砲術学等を学んでいる。その後、藩主・松平容保公の京都守護職就任とともに上洛をして、風雲急を告げる京の町にあって活躍をする。この頃から眼を患い、鳥羽伏見の戦いでは一人京都に残っていたがために薩摩藩兵に捕らえられてしまい、無理がたたって失明をする。しかし獄中で口述筆記をした“管見”は非常に優れた識見であったので、新政府はそれを認めて彼を釈放した。覚馬は眼が不自由なままに京都府の知事を助けて、小学校の新設やら、畜産業の新興計画等を進めだした。また新島襄と知り合って、同志社の創設に協力をした事実は、余りにも有名である。晩年は京都商工会議所の会頭に推され、明治二十五年、惜しまれながら六十五才でもってこの世を去った―。
著者等紹介
波村雪穂[ハムラユキホ]
東京都出身。新劇団「現代座」文芸演出部・演出助手。「東宝株式会社演劇部」日劇制作室。舞台監督兼演出助手を経て後、映画に転向。「劇映画」「TV映画」「教育映画」「記録映画」。演出作品多数
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