内容説明
日本海は韓国で東海(トンヘ)と呼ばれる。この海を古来から多くの人々が行き来した。20世紀初頭、渡海した商人、役人、軍人、教師たち。異国での仕事にかけた彼等がいかに生きたか。明治40年、反ロシア謀略活動の腕を見込まれた明石元ニ郎は憲兵隊長として韓国に着任する。全土に巻き起こった義兵蜂起と反日英人記者ベセルのペンに対抗し、韓国併合への地均しをする。同じ年、大阪金太郎は教師として国境の町会寧に赴く。生徒の栄養の悪さに驚き、生きた教育で韓人社会から敬意を得る。日本に対する不満が一気に吹き出した時、大阪は冷たい空気の中で希望の光をつかむ。あくまでも日本人としての視点にこだわり、現代日本人に通ずる姿を考える。
目次
草梁倭館
日本晋木
北海露清語学校
日露開戦漢城騒乱
英人記者ベセル
青年教師
義兵戦争
憲兵隊長明石元ニ郎
国境の町会寧
ベセル対明石
女教師錦織マサ
慶州石窟庵
伊藤の死
併合
会寧から慶州へ
1919年三・一事件
慶州郊外玉山書院
著者等紹介
柏木四郎[カシワギシロウ]
昭和19年、現在の北九州市門司区、当時の門司市門司港で生まれる。京都大学経済学部(社会思想史)を卒業ののち、金融・不動産・ホテル・建築などの業務を従事。現在は大阪府枚方市に居住している
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