ぶんりき文庫<br> 聴聞者

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ぶんりき文庫
聴聞者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784883921140
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

戦災に打ち拉がれる貧困な家庭に生まれた健次は、永びく不況と病弱に喘ぎながらも、“生きる自由”と自らのカリスマを求めて都市へ出る。時まさに列強が宇宙開発に沸きかえり、科学が神の座に近づこうとする頃、祖国の既成の“権威”に強い反感を持つ健次はひたすら科学の超大国への憧れを抱き続けるが、遂には病に倒れる。その折も折、健次の入院先には新型の自家製ワクチンで世界を舞台に大儲けを企む無国籍の秘密教団の魔手が忍び寄っていた…実験台に立たされる寸前、危うく難を脱した健次だったが、やっと自由を奪回できたと思った矢先、今度は正体不明の怪電波(?)によって自由を拉致されてしまう。「謎の声」に身体も思考も拘束、抑制され、挫折の説法を強制される聴聞者となって苦悩する健次の周囲から次々に愛と希望が消滅してゆく。オウムが生誕するずっと以前の、インビジブルな犯罪。そして悪の正体とは。

著者等紹介

大宮弘徹[オオミヤヒロテツ]
1952年、青森県生まれ。国学院大学法学部卒業。慶応義塾大学法学部卒業。現代写真研究所基礎科修了。コニカフォトクラブ会員。磐梯山フォトコンテスト入賞。コニカ月例フォトコンテスト入賞。慶大通信教育課程在学中、『現憲法の危機と新天皇(制)論』をテーマに卒論を作成。今日の天皇制の権威と日本の戦争責任等について論述。会社員、カメラマン・アシスタントなどを経て、現在フリー。独身生活を続け、恋愛歴もない。本物を発見し自由に描写できる表現者を目指して、プライベートな創作活動に励んでいる
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