• ポイントキャンペーン

Holly novels
蒼穹のローレライ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784883864416
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

出版社内容情報

時は太平洋戦争中期。零戦乗りの浅群類と、整備員の三上徹雄の青春の日々。

内容説明

戦後十八年目のある日、三上徹雄を病死した旧友・城戸勝平の息子が訪れた。三上へ一通の封筒を預かったという。中には、戦死した零戦搭乗員・浅群塁に関する内容が記されていた―。太平洋戦争中期。整備員の三上はラバウルに向かう途中、不思議な音を響かせて戦う一機の零戦に助けられる。着任後、命の恩人を捜していた三上は声の出ない碧い目の搭乗員に出会う。彼こそが三上たちを救ったあの零戦乗り、「ローレライ」と呼ばれる浅群塁一飛だった。整備魂に燃える三上は、「敵機を墜として俺も死ぬ」と言う浅群をどうしても許せず…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

82
昭和19年のラバウルが舞台。今まで読んできた戦争小説に比べ、軽いわけでもないのですが会話等が何か今風。当時っぽくない。主人公の考え方も平成な感じ。優秀な整備兵の三上と、過去に家族のことで辛く残酷な体験をした零戦パイロットの塁、たまに出てくる世話役で良いキャラの城戸。ストーリーはとても良いです。映画『零戦燃ゆ』のように整備兵とパイロットの絆が美しいです。初読み作者さんだったのでびっくりなシーンもあったけど良かったと思います。2016/01/24

那義乱丸

40
感無量!生きるという選択肢の存在が希薄な戦いの最前線で、家の汚名返上のため名を挙げて死ぬことを目的に空に向かう零戦乗りの塁と、「生きて帰って」という願いを機体に焼き付けるように整備する整備員・三上。反発しあう二人の心が少しずつ距離を縮めていく過程が丁寧に紡がれ、心に沁みた。三上が注いでくれた優しい熱量を胸に、名誉の為でも国の為でもなく、三上の今と未来を守るために戦う塁に感涙。そして、三上への想いに満ちる塁の心から迸った一言にはさらなる涙が溢れてきて…。でも、読み終えた心には温かな余韻の残る物語だった。2015/11/03

そらねこ

35
はぁ…(T_T)マジか…。尾上さんの小説は覚悟が必要だと思ってたので何冊が持っててもほぼ積んでます。…悲しいの分かってたけど悲しすぎるじゃないですか…ううう(T_T)そうですよね…戦争だし、最後は実は生きて捕虜になってた…なんてないですよね…BLなんだし…って甘かったです…ううう(T_T)ジワジワと胸が締め付けらるんですけど…また次の小説は間を置きます…もう、読めません(ノД`)・゜・。2017/02/24

ふかborn

34
☆つ、辛い…。ホンマ、このシリーズを読むにあたり何が一番辛いかというと、いや戦争ものだから全てが辛いんですけど、優勢だった自軍が徐々に困窮を極めていくのを兵士が身をもって感じ始めるのが読んでいて辛いって事ですよ。結末が分かっていて、最悪死別…ぎゃー嫌だ、考えたくないっ!と何度も思いながらも、今巻の主人公である整備員の三上と零戦搭乗員の浅群の交流を恐々と読むのです。いや~しかし、尾上さんが書く相互努力の思いやりの上にある心のすれ違いで、今回ほどイィ~~~と来た事はない。照準器許してやれよっ、と何回思ったか。2017/04/08

卯月

32
塁、還ってきてほしかった…。搭乗員が海上でひとり最期のときを迎えんとする場面は、この作品に限らず、胸が引き絞られるようにつらい。実際に戦死された方たちの心中は察するに余りあります。多くの人は、「戦争をしてはいけない、戦争に行きたくない」と頭で認識しているけれど、世界では絶え間なく戦争が起きています。戦争は、放っておくと増え続ける人間を淘汰するための、自然の「摂理」なのでしょうか。人間は、戦争が無くならないことを「哀しむ」ほどに進化しすぎてしまった哀しい存在なのかなあと、物語の余韻が消えない頭で思いました。2016/06/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9867203
  • ご注意事項

最近チェックした商品