感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
27
ロボットや人魚、木の精霊、クローンの姿をとってはいるものの、それらは社会の中の女性の現実を映している。人間とは違うから、どこか神秘的で儚く可哀想な存在=美人としてしか女性が描かれていない。「ガイズリーの天使」の中で、男がクローンの女に向けた「君は物じゃないだろ!」というセリフがあるものの、女性は人間=男でもない。そのことは、エロス=暴力の基底条件ともなっている。本書に漂う「詩情」は、女性に向けられたエロス=暴力への同情、あるいはもう一歩踏み込んだ罪の意識からくるものなのかもしれない。2016/12/29
timeturner
7
「ブレードランナー」みたいなアンドロイド物、ソラリスみたいな惑星物、さらには人魚や樹の精霊が出てくるホラーファンタジーなどバラエティに富んだコミック作品集、いずれも詩的な抒情をたたえていて余韻が深い。2018/11/20
Susumu Kobayashi
6
約4年前に古書で買ったけど、すっかり忘れて読んでいなかったらしい。主として近未来SFや幻想的な作品が収録されている。表題作はアンドロイドの話で、ちょっと切ない。「惑星ニューロス」はまるで『惑星ソラリス』じゃないですか。「ガイズリーの天使」もSFで、クローンが扱われて、表題作のような切なさを感じる。「雌伏の包帯」の吉井君が大人になって「不文律」や「木霊」に登場するのか。前の2作品はSFでも幻想作品でもないが、「木霊」は幻想作品。確かに全体的に詩情が感じられる。2023/01/26
bbb
0
◯。このマンガを読めから選んだ1冊。ちょっと期待しすぎたか、もう少し物足りない。いや、うまいのだけど説明しすぎで粗が見えるというか。 2016/02/29
緑虫@漫画
0
★★☆2015/10/11