感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
72
解説を読んでイメージしたのが、ロバート・アルトマン監督の群像劇とヴォネガットの小説の痛烈なアイロニーである。1台の数奇な運命を経たピアノを巡る時代ロマン活劇。イラン、カメルーン、ジャカルタ、日本を舞台に、呪術と伝奇、戦争が人々の生きざまとの中で交錯する。収斂するストーリーとピアノの音色が新しい世界への希望を奏でだす。一度読んだだけでは消化できないネタがあるのが作者の特徴なので、ゆっくり味わいたい。2019/10/24
鱒子
65
ああ、なんて面白い漫画を描くんだ!さすがシマトラさん。ボロボロのピアノの秘密と2002サッカーワールドカップを中心に、映画のようなカットバックが何度も繰り返され、ひとつの大きな流れが生まれ、やがて美しく終結する。——呪術師がいわくありげに孫に渡した御守袋の中身に爆笑してしまいました。緩急ありすぎやん!2022/03/14
かっぱ
29
著者の「ロボ・サピエンス前史」がよかったので購入。1台のピアノを巡っての物語。カメルーン代表のエムボマが既に懐かしい。呪術師によるピアノの呪いは解かれたのか。おもしろかった。2020/01/18
こうすけ
18
カート・ヴォネガットが好きなら間違いなくハマる。面白い。2021/02/18
JACK
12
☆ 20世紀初頭に開発された、植民地の暑さと湿気に耐えるピアノ「ヴァルファールト」。そのヴァルファールトの修理を依頼された戸田ナツ子は、イラン人の職人アブーと協力するのだが、そのピアノはいわく付きの品で…。巻末の解説にも書かれている通り、この作品を読んだ人は「まるで映画を観たようだ」と感じるでしょう。100年近くに渡る長い時の流れを乗り越えてきたピアノと、それにまつわる数々のエピソード。派手さはないけれど落ち着いて何度も読み返したくなる良い物語でした。2020/07/09
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