感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
58
SMが市民権を得て久しいが、本書の数々の絵はそんな生ぬるい言葉では言い表せない。ギブスで固められ、四肢を切断、果ては秘部から口までの串刺し。見ていて目を覆いたくなるシーンの数々。主に絵師が依頼主の注文に応じて描いたらしいのだが、見ていると人間の秘めた欲望の果てしなさに思いを馳せる事に。特に凄まじいのは磔は別格として臼井静洋。決して上手い絵ではないが、その微妙な下手さ加減や泥臭さがむしろ絵のテーマとマッチしていて、見る効果を相乗効果で上げている。決してお勧めできないが、奇妙な美が感じられるものであった。2023/06/28
ねぼ
1
秘匿の絵巻ということも相まってやりたい放題。羞恥恍惚加虐趣向。女性から女性的魅力を敢えて奪い去ることでエロスを見出す不健康さ倒錯。丸尾末広のように残虐描写の中に艶っぽい美があるわけでもなく、ただただ凄惨かつ悪趣味な拷問描写の羅列に少々気分が悪くなる。発禁本とかにならないといいけど。2023/07/09