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内容説明
エロティシズムや死のイメージという魔法のレンズを通して神秘の領域へとアプローチを試みるアーティストたち。
目次
a アール・エゾテリックのエロスとタナトス(アルビン・ブルノフスキ―崩壊と再生の神話的ヴィジョン;ダン・ウィルレット―痩身の禁欲美;ルイジ・ダラ・ヴィーニャ―イメージへの憑依現象;セルジュ・ディアコノフ―魔術的化粧師の錬金術;パオロ・ロベルシ―黙想の暗闇;ジョン・サンテリネロス―深淵から蘇るダーク・ヴィジョン;アラン・ダニエルズ―アンドロイド的身体のエロス;H・R ギーガー―「未来のイヴ」のダーク・サイド;ジャン=マリー・プメロル―カタストロフィー後の無人幻想;ハートムット・リンケ―不吉なる屍の聖人たち;レイ・シーザー―怪物の友としての処女たち;エイミー・ソル―侵すべからざる悲しきドリーム・ランド)
b エロティシズムの黒き夢(カオティック・エロスの幻影―トニー・ワード/アントワーヌ・ベルナール/シビール・リュペール;女体改造の幻影―ジル・ベルケ/リシャール・セーフ/ハンス・ベルメール他;古代母神の幻影―ハンス・ベルメール/ジョエル=ピーター・ウィトキン他)
著者等紹介
相馬俊樹[ソウマトシキ]
1965年生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒。エロティック・アート研究家、美術ライター、美術評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
15
この巻はどんぴしゃり。僕の趣味に合う芸術家が大量に紹介されていて、大いに満足しながら読んだ。巻頭のアルビン・ブルノフスキ。こういう終末論的ヴィジョンは大好きなのである。こういう幻視のような世界の終わりもいいけど、ジャン=マリー・プメロルのような日常が唐突に終わったような終末風景はもっと素晴らしい。ハートムット・リンケは個人の終焉だけど、この二人の乾いたタッチ、見ていて以上に気に入った。有名なのではハンス・ベルメール、ギーガー、ウィトキンなども紹介されていました。2012/02/27
活字スキー
10
古くは「エロスと神秘が結婚する場」とは宗教であったが、近現代におけるその担い手はある種のアートであるという。エロスといっても、そこに表れるのは一般的な男性目線による理想の女体像や自慰のお供といった分かりやすいものではない。あるものは人為的な記号化奇形化を極めながらも、原始的根源的なイメージが迸り、あらゆる枠組みを拒絶するような暴力的で冒涜的インパクトが炸裂する。2015/05/11
宵子
1
日本国外のゴシック(パンクも含む?)系の芸術家が紹介されている 結構ゴシックっていうよりも、SF系のメカっぽいのも多い。 ちなみに一番気に入ったのは、冒頭にあるスロヴァキアの芸術家であるAlbin Brunovski. でも、この手のエロスの芸術を見ると、美しいって思えるのと、卑猥っていうか下品か、特に何とも感じない、の三通りの答えになってしまうことが多い。何故だろう? 私の感性が乏しいからか? ちなみに当初の目的は自分のファッションに活かせるかだったので、そこの訳に立ったかは怪しい。2012/09/07