内容説明
1955年9月ブザンソンで行なわれたコンサート、この日会場に集まった聴衆は、誰もがディヌの余命のあといくばくもないことを知っていた。この日弾かれたバッハ、モーツァルト、ショパンは録音として残され、天才の早世を悼む世界中の人びとから、他の録音とともにいまだ愛聴され続けている…。
目次
第1章 天才ピアニストの誕生(ディヌ・リパッティの誕生とその時代―1917年、ブカレストにて;修業時代 生涯の師ミハイル・ジョラとフロリカ・ムシチェスク―愛情と謙虚を教えの基礎に;ブカレスト音楽院卒業の頃―天才のデビュー、絶賛を博した演奏会;パリへ―コルトー、デュカ、エネスクから学んだもの)
第2章 パリでの活躍と大音楽家たちとの出会い(「精神的な母親」ナディア・ブーランジェとの出会い―作曲家としての悩み、演奏家として花開く日々;音楽批評家の顔―聴き手としての好奇心と一級の批判力;クララ・ハスキルとの出会いと交流―魂の友への愛と信頼;マドレーヌ・カンタクジノとの出会い―共演者として、妻として;再び祖国に帰ること能わず;ウォルター・レッグとの出会い―伝説のプロデューサーの手腕)
第3章 病と愛と才能と(高まる名声と病気との闘い―「なぜ死ぬことを考えながら生きなければならないのでしょうね」;教えることは学ぶこと―「優れた曲に対しては尊敬でなく愛しなさい」;晴れて夫婦に―マドレーヌとの結婚 過ぎゆく日々に心を込めて;最後の日々―病の床から 最高の録音演奏を目ざして;最後の演奏会―白鳥の歌)
著者等紹介
畠山陸雄[ハタケヤマリクオ]
国際基督教大学で音楽史を辻壮一氏に学ぶ。出版社勤務の後、東京・武蔵野市が友好都市のルーマニア・ブラショヴ市に開設した武蔵野文化センターの交流協力員として駐在。2000年より1年半両市の交流のため尽力。その後、引き続きブラショヴ市に在住し、ジョルジェ・エネスク、ピアニストのクララ・ハスキル、ディヌ・リパッティなどルーマニア出身の音楽家について調査、研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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