目次
環境問題における不都合な表現
第1部 今日の環境思想(システムとしての地球環境;ソーシャル・エコロジーと共生論;神としての自然―ディープ・エコロジーの思想史的考察;環境プラグマティズムはなぜ自然の「内在的価値」を批判するのか)
第2部 日本における環境問題と環境思想(“干潟の思想”という可能性―沖縄泡瀬干潟と「交遊価値」;景観倫理と景観責任―長崎・被爆遺構から考える;プラスチックの環境問題を考える;子どもを取りまく外来甲虫事情―環境教育の視点から)
第3部 海外における環境問題と環境思想(ドイツの環境倫理と環境保護―穏健かつ現実的な取り組み;韓国の環境思想と環境運動;中国における廃棄物の資源化と環境汚染―上海市における古紙リサイクルの現状)
著者等紹介
岩佐茂[イワサシゲル]
1946年生まれ。一橋大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
4
本書のタイトルである『環境問題と環境思想』を一対のものとして考えることは、日本においては特に重要な意味を持つと感じられる。現在の制度的要因によるものか、民族的特徴によるものかは分からないが、思想と言う体系化されたものへの拒否反応が強い社会である日本が、世界の共通課題、しかも最も深刻となりつつある環境問題という課題に積極的に取り組み、世界に発信していく上では、思想化という取り組みは避けて通れないものだと思われる。過去のこの問題に対する産官学いずれもの取り組みにおいて、世界情勢や国内事情、→(2)2020/07/26