内容説明
家族の絆、夫婦の愛、情熱、生命…。移ろいやすい日常の諸々と、やがて訪れる確かな「死」の狭間で揺れ動く女たちの心―。人生の思秋期を迎えた彼女たちの心の奥襞を、精細な筆致で描く。「寂しさからそばの夫へ手を伸ばそうものなら、もっと深い孤独を手繰り寄せてしまいそうな」妻の慄きを描いた『動物のかたちをした穴』、腹部の肉の重苦しい感触に追い詰められた女の心の機微を描く表題『重い肉』ほか9編。
著者等紹介
佐々木淑子[ササキトシコ]
1938年山口県生まれ。山口大学文理学部文学科国文科卒業。商社勤務、専門学校講師など。NHK第一回創作テレビドラマ、放送作家協会主催放送脚本新人賞にそれぞれ佳作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。