内容説明
コピーライターの半分は、コピーを書くことの報酬を手間賃のように考えている。誰かから指示されたとおりに作業して、「これでいいですか?じゃあ作業料ください」と。あとの半分は、コピーの報酬を旦那衆からのご褒美と考えている。「おれには書きたいことがある!それが気に入ったらお駄賃ください」と。コピー1本で100万円請求するための教科書。
目次
第1章 そもそも広告コピーって何(広告として“成立する”コピーと広告として“成立しない”コピー;コモディティ化とハイコンテクスト ほか)
第2章 コピーを「考える」(コピーライターが知っておくべき「マーケティング」;まず何から始めるか ほか)
第3章 そもそも広告って何(ブランドとは「気持ちいい記憶」である;僕らを動かしているもの ほか)
第4章 コピーを書く「姿勢」(クリエイティブはワンチャンス!;若手コピーライターに期待されるものとは ほか)
第5章 コピーライター人生とは(広告は現代の「日本書紀」である;企業を方向付けるもの ほか)
著者等紹介
小霜和也[コシモカズヤ]
1962年兵庫県西宮市生まれ。1986年東京大学法学部卒業。同年博報堂入社、コピーライター配属。1998年退社。2014年現在、株式会社小霜オフィス no problem LLC代表。広告賞受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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徒花
120
まあまあおもしろかった。博報堂のコピーライターから独立してクリエイティブディレクターとして活動している著者による、広告コピーを書く人間の心構え的なところをまとめた一冊。具体的なノウハウというよりも「そもそもコピーってなんのために書くのか」をベースに、ヒトがものを買う心理、コピーライターが犯しがちな間違いなどについて述べられている。ぶっちゃけ、ひねったコピー、かっこいいコピーは必要なくて、だれの、なんのための商品・サービスなのかがすべての根底にあることは改めて実感させられる。2020/09/11
ニッポニア
42
信じられないぐらい考えられているんだな、コピーって。商品を徹底的に知り、ファンになり、購入者に成り切って出てきた言葉を切り取る。職人に近い。以下メモ。広告とは、物と者との新しい関係を作ること。大喜利コピーに陥るな。まず競合を調べること。ターゲットに自分に関係ある話かも、と一瞬で感じてもらうこと。ブランドとは気持ちいい記憶である。言い換えれば軽い依存。USPがブランドスイッチを引き起こす。最初にカタチにしない。コピーライターに最も必要な能力は、聴く力。2022/11/11
奈良 楓
15
【とても良かった】 ・ 読友さんの感想で読みました。商業ベース、「いかに売るか」がテーマなので、営業関係の人などにも仕事のヒントとしてお勧めしたいです。 ・ 広告とマーケティングは違うもの、なのですね。 ・ 広告の構造が分かる。「タグライン」と「キャッチフレーズ」の違い、知らなかった。今度広告を見た時に意識して見てきます。2020/06/05
あっくん
13
コピーライティングの技法的な内容ではなく、マーケティングの側面から、あるいはコピーが作る「環境」の側面から、姿勢や認識を問う内容だった。私は仕事柄、簡単な文章を書く事もあるけど、言葉の力をずいぶんと見くびっていた。コピーライターの方々のお仕事を誤解していたと思う。人を動かす力は人を見て、聴いて、考えて、ようやく発揮されるものなのだと、勉強になりました。2017/06/10
mari
11
コピーライターの仕事とは。丁寧に語られています。2014/12/26