内容説明
36年前に原子力の限界を指摘した幻の一冊が復刻。
目次
第0章 崩壊するエネルギー文明再点検にあたって
第1章 社会・文明の発展とは何か
第2章 発展の限界
第3章 エネルギー危機はなぜおきたか
第4章 限りある食糧
第5章 資源問題にどうとりくむか
第6章 つぎの時代へ
第7章 三六年目の再点検(リビジット)
著者等紹介
武田修三郎[タケダシュウザブロウ]
日本産学フォーラム・ファウンディングディレクター。早稲田大学大学院教授、世界大学学長会議シニアアドバイザー、ワシントン大学(セントルイス)アジア・アドバイザリーカウンセラー、またクエスト大学(カナダ初の私立大学)の創立に関与。海外では戦略的シンカーとして知られ、教育、科学技術、エネルギー関連で40年近く日米の橋渡し役をしてきた。現在はグローバリズムに立ち遅れた日本が再び世界で活躍できるための「育人・研心」を推進、武田アンド・アソシエイツを主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たつ
1
36年前に出版された本の再販。一部加筆している 人間の今に仕組みが経済成長を前提としていることと、資源、面積が有限である地球の矛盾を指摘。いかに科学が進歩してもDoom dayを先送りするだけで何も解決していない。今我々が石油などを使えるのは我々の祖先が使い切らずに残しておいてくれたから。 消費、成長を前提としない持続可能な社会を築かなければ地球号は沈没してしまう。簡単ではないが手をつけなければ絶対に解決ない。 民主主義による民意からはこのような選択肢は出てこない。 私が思っていることと一致する2011/12/18
Kawai Hideki
1
成長曲線が飽和した先に何があるのかを、著者が36年前に出版した本をベースに改めて再点検した本。36年前の原稿はそのままに、現在の状況が太字で挿入されているが、当初の指摘は驚くほど現在でも通用している。 人口爆発が続く限り、エネルギーや食料問題に対する技術革新は本質的な解にはならず、単なる時間稼ぎに過ぎない。資源だけでなく「思考」も枯渇している。人類の目標は「成長=規模拡大」から「良化=生活の質の向上」に移行すべき。そのために、できるだけ自由な発想ができる強い意志を持つ人たちを育む場を作る必要がある。2011/12/10