内容説明
まっすぐに自然と向きあい、独自の世界観を創造した、自然学者の今西錦司。その今西を間近で見てきた著者が、本人しか知りえない情報を含めて、今西錦司は何だったのかを解き明かす。桑原武夫、西堀栄三郎、梅棹忠夫、上山春平、中尾佐助、川喜田二郎、吉良竜夫、伊谷純一郎、ハイエクなど、綺羅星のごとき人物との交流も余すところなく描く。
目次
自然学の提唱
生物の世界
すみわけ
初登山
山岳省察
山と探検
草原行・遊牧論そのほか
生物社会の論理
ヒマラヤを語る・カラコラム
人間社会の形成
自然と進化
わが山の美学、わが地図の美学
自然学の展開
自然・人類・文明
著者等紹介
斎藤清明[サイトウキヨアキ]
1945年和歌山県生まれ。京都大学農学部農林生物学科・教育学部卒業。京都大学山岳部で活動する。1971~2003年毎日新聞社勤務。大阪本社社会部、科学環境部、京都支局などの記者・デスク・編集委員・専門編集委員を歴任する。1982年、AACKチベット高原学術登山隊員。1997年、第39次南極観測隊同行記者。2004~2009年文部科学省大学共同利用機関・総合地球環境学研究所教授(2004年4月より大学共同利用機関法人人間文化研究機構)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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久恒啓一
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自然学の業績の素晴らしさで文化勲章をもらうのだが、、「山岳学」を打ちたてようとした今西の山行の記録が目に留まった。62歳で400山に達していたが、夢見ていた「日本五百山」を66歳で達成。岐阜大学学長を退官した71歳の時に日本山岳会会長に就任し、山行のペースがあがり「日本千山」を達成するのが76歳。177歳で文化勲章を受賞。その後も山行は続く。そしてとうとう「日本千五百山」を83歳で達成する。この間7年だった。その後は、数を数えずに楽しみの登山に変え、85歳の山行を最後とした。2014/09/30
takao
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☆今西自然学はどんなふうに評価されているのか。2018/09/25