内容説明
ピンクはきいろをながめました。頭にはノミのあとがあって、つりあいのとれたからだつきです。「だれかがこしらえてくれたんだ」「え?」きいろがききかえしました。「われわれのように複雑かつ完璧なものを、いつ、だれが、どうしてこしらえたのだ」自分たちは、どこからきてどこへいくのか。ギロンするきいろとピンクの木の人形の絵本。
著者等紹介
スタイグ,ウィリアム[スタイグ,ウィリアム][Steig,William]
1907年、ニューヨーク生まれ。芸術一家に育つが、大学時代は全米水球チームを作ったほどのスポーツマンでもある。また、ナショナル・アカデミー・オブ・デザインの一員でもあった。1930年、初めて漫画が“ザ・ニューヨーカー”に載ると、読者の反響が大きく、連載となった。それ以後、漫画を描き続ける。1968年、60歳を機に“子どもの本”に力を注ぎ、三作目の絵本「ロバのシルベスターとまほうのこいし」で1970年度のコルデコット賞を受賞する。のちも数多くの絵本を描き残している。2003年10月没
おがわえつこ[オガワエツコ]
1935年福島県生まれ。大妻女子大学中野女子高校を卒業。1957年、セーラー万年筆入社。現在セーラー出版社長。日本児童文芸家協会会員
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感想・レビュー
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カッパ
9
哲学的なところがあるように感じました。まあもうすぐ2歳の息子には早かったのかまったく興味はなし。たまたま自分たちができたと主張する黄色。そうやって人はこじつけていくのかな?と感じました。なんでも時間のせいにして。2021/03/07
ネジとサビ
4
すごい偶然じゃないか!2021/08/15
ris3901
4
とぼけた人形たちによる哲学的対話。大人向けかしら。2017/09/16
星落秋風五丈原
4
大人向け絵本。2006/08/21
遠い日
4
黄色とピンクの木の人形が巡らせる、自己存在の意味。自分とは何者か。なぜ、ここに存在するのか。空想、想像、はてなく巡るその思い。人形たちの中のそんな思いに、ちょっとぞくりとする。人形とわたしたちとに、何ほどの違いがあるというのか。神は素知らぬ顔だ。2013/10/30