内容説明
現代の日本においてナマズは、「名前や姿形は知っているが、実際に見たことはない魚」ナンバーワンではないだろうか。ひと昔前までは田んぼの周りの水路や小川でごく普通に見られたナマズ(マナマズ)、琵琶湖の岩場などに棲み最も美味とされるイワトコナマズ、2018年に新種として記載されたタニガワナマズ―それぞれの特徴や生態、日本産ナマズ属の起源・歴史などを、フィールド調査でのさまざまなエピソードとともに紹介。
目次
第1章 ナマズはなぜ田んぼをめざすのか?(ナマズ採り名人;暗闇の超能力者;私のフィールド―ナマズがのぼる田んぼ ほか)
第2章 岩場のヌシ・イワトコナマズ(ベンテンナマズと南湖の漁師・今枝さん;竹生島・弁才天の使者;イワトコナマズの形態的特徴 ほか)
第3章 タニガワナマズと日本のナマズ類の系譜(タニガワナマズの発見;新種記載までの道のり;タニガワナマズとイワトコナマズ、ナマズの違い ほか)