別冊淡海文庫<br> 比叡山の僧兵たち―鎮護国家仏教が生んだ武力の正当化

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別冊淡海文庫
比叡山の僧兵たち―鎮護国家仏教が生んだ武力の正当化

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784883251919
  • NDC分類 182.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

織田信長による比叡山焼き討ちの検証を皮切りに、延暦寺中興の祖・良源の功罪、鎮護国家仏教による武力「僧兵」正当化の論理に迫る。戒律の第一に置かれる不殺生戒を破り、中世の仏教教団に武力を有する僧兵が存在したのはなぜか。織田信長による比叡山焼き討ちの検証を皮切りに、鎮護国家仏教に内在した王法と仏法の関係、延暦寺中興の祖・良源の功罪、その武力正当化の論理に迫る。

まえがき



■第一章 信長の比叡山焼き討ちを検証する

延暦寺の鎮魂・鎮護の塔

1.比叡山焼き討ちの大規模説と小規模説

2.焼き討ちはやはり大規模だった

3.比叡山焼き討ちをめぐる後世の評価

4.信長の比叡山焼き討ちをめぐる戦略評価



■第二章 中世寺院の武力 ―僧兵とは何であったか―

朝河寛一博士が世界に紹介した僧兵

1.言葉の由来

2.寺院武力の形成とその要因

3.得度制度の緩みと僧房の変容

4.寺院社会の仕組みと身分的秩序

〈コラム〉三塔詮議の模様

5.僧兵の武装と戦闘力

6.寺院武力の消滅と宗軍分離



■第三章 僧兵のイメージを見直す

「悪僧」イメージの拡大と固定化

1.飲酒生食・妻帯・殺生・放火・高利貸 ―世間一般の避難―

〈コラム〉仏教の戒律について

2.裹頭・刀杖による妨法 ―寺社のうちからの避難―

3.武装・不山住・武器製造 ―武家勢力からの避難―

4.強訴・国司職務妨害・治安悪化 ―朝廷からの避難―

5.中世ヨーロッパの修道会騎士と僧兵の比較



■第四章 良源は「僧兵の創始者」か

「良源=僧兵の創始者」説をめぐって

1.日の延暦寺は僧兵をどう見ているか

2.良源の「二十六箇条制式」と文武二道論

3.比叡山における文武の抗争と妥協

4.偉大な良源と負の遺産



■第五章 護国仏教と武力正当化の論理

僧兵武力は仏教の外か内か

1.鎮護国家の仏教とは

2.最澄の護国思想と「一隅を照らす」

〈コラム〉「照于一隅」か「照千一隅」か

顕教の最澄と密教の空海

3.王法と仏法の関係

4.武力正当化の論理

5.鎮護国家思想の復活と終焉



■第六章 延暦寺と三井寺 ―分裂と抗争の理由―

武力抗争300年の理由を探る

1.山門と寺門の対立の原因

2.延暦寺と三井寺の言い分

3.朝廷の権限と役割

4.共存共栄の思想がなかった



■第七章 秀吉による三井寺闕所の謎

不死鳥の三井寺

三井寺の魅力と謎/秀吉と三井寺の関係

秀吉による突然の闕所/闕所の理由を推理する



■第八章 延暦寺の堅田大責とその背景

延暦寺による堅田焼き討ちの謎

1.「甚だ富裕なる堅田と称する町」

2.堅田大責の発端と経緯

3.堅田大責をめぐる謎の考察

4.堅田大責と堅田衆の地域づくり

〈コラム〉 堅田の湖族



あとがき

成瀬 龍夫[ナルセ タツオ]
著・文・その他

内容説明

戒律の第一に置かれる不殺生戒を破り、中世の仏教教団に武力を有する僧兵が存在したのはなぜか。織田信長による比叡山焼き討ちの検証を皮切りに、鎮護国家仏教に内在した王法と仏法の関係、延暦寺中興の祖・良源の功罪、その武力正当化の論理に迫る。

目次

第1章 信長の比叡山焼き討ちを検証する
第2章 中世寺院の武力―僧兵とは何であったか
第3章 僧兵のイメージを見直す
第4章 良源は「僧兵の創始者」か
第5章 鎮護国家仏教と武力正当化の論理
第6章 延暦寺と三井寺―分裂と抗争の理由
第7章 秀吉による三井寺闕所の謎
第8章 延暦寺の堅田大責とその背景

著者等紹介

成瀬龍夫[ナルセタツオ]
1944年、旧満州国生まれ。高知県で育つ。大阪外国語大学中国語科卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位修得、経済学博士(京都大学)。京都府立大学女子短期大学部助教授を経て、滋賀大学経済学部教授、滋賀大学長を歴任。元放送大学滋賀学習センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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in medio tutissimus ibis.

2
中世寺院は武力を備えていた。今日僧兵と呼ばれる武力が生まれた理由は、律令制度の崩壊に伴い守護や武士あるいは他の寺院との抗争のためであり、得度の統制のゆるみによる私度僧を増大の反動として文武の分離を測ったためであり、また鎮護国家仏教という日本仏教の根本的な立場が武装の正当化せしめたからでもある。これが後世の評判は悪いのは、外的には近世日本が武力を武士が独占するのをはじめ分業体制に移行したため中世的な多角経営と自力救済への無理解があり、内的にはついに僧兵に修道騎士的な宗教的な立場を用意できなかったためである。2022/07/18

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