出版社内容情報
天才的な軍略、無神論など一般にイメージされる信長の姿。数々の謎を残したまま信長は「天下」平定の途半ばにして斃れた。その真実を安土城研究第一人者の著者が、発掘の成果と正鵠を射た史料研究から、知られざる実像に迫る。
内容説明
安土城築城の目的は何か?比叡山を焼き討ちした狙いは?一向衆殲滅の先に近江支配があったのか?織田信長は天皇に代わろうとしたのか、背教者か無神論者か。数々の謎を残したまま信長は「天下」平定の途半ばにして斃れた。いま、安土城研究第一人者の著者が、発掘の成果と正鵠を射た史料研究から、信長の戦略的な目標を明らかにし、知られざる実像に迫る。
目次
第1章 尾張の大うつけ
第2章 天下布武へ
第3章 元亀の争乱
第4章 安土築城
第5章 本能寺の変
第6章 織田氏のゆくえ
第7章 信長の目指したもの
第8章 信長と近江
著者等紹介
松下浩[マツシタヒロシ]
1963年大阪府大阪市生まれ。1990年大阪大学大学院文学研究科修士課程(国史専攻)修了。滋賀県教育委員会事務局文化財保護課、滋賀県安土城郭調査研究所を経て現在、滋賀県教育委員会事務局文化財保護課副主幹(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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今ごろになって『虎に翼』を観ているおじさん・寺
79
ツイッターでこの本を薦めている方がいて読んでみた。滋賀県のサンライズ出版から出ている淡海文庫というシリーズの1冊だが、良い内容である。思えば滋賀県(近江)は信長の安土城、秀吉の長浜城、光秀の坂本城があった場所。信長研究に欠かせない土地柄であった。近江の歴史的特色も繙きながら、膨らんだ信長のイメージから近年の研究成果まで丁寧に洗い直す。姉川の戦い等、元亀の年号の頃の話や安土城関連の話は面白かった。近江国の独自性がそれらと密接に絡んでいて、何度も読んだ信長伝を新鮮に眺める事が出来た。これは確かに隠れた好著。2019/01/10
まさ影
4
忙しくて専門書や概説書を読む暇が無いけど、最新の研究成果などを押さえておきたい歴史好きな人向け。コンパクトにまとまっています。2014/06/18
ohmi_jin
1
最近の信長研究をコンパクトにまとめた感じ。結局信長は中世から近世へ日本を切り開いたのではなく、中世の枠組みの中で政権確立を目指したということ。2015/07/19
Yuichi Saito
0
★★2015/10/23