内容説明
全国的にも稀な歴史記録の宝庫とされる滋賀県行政文書をひもとけば…。明治九年から十四年まで、滋賀県には海があった。明治十一年、彦根城天守などを入札で民間に払い下げる通達が出された。日露戦争後、園城寺の院や堂がロシア兵捕虜約六五〇人の収容施設となった。当時のようすを生々しく伝える文書をわかりやすく解説、歴史発見の驚きに満ちた一冊。
目次
滋賀県のはじまり
滋賀県からみた琵琶湖疎水
大津事件―露国皇太子の来県
江若鉄道の開通まで―小浜の海へ続く鉄道の夢
公文書のなかの仏像
琵琶湖の魚―明治の水産事業
姉川地震―明治四十二年の大震災
災害への援助―関東大震災を中心に
滋賀県の植林事業と山榿
統計と国勢調査
人々の暮らしと行政
日露戦争と滋賀県民
琵琶湖の汽船
明治の彦根城
外国貴賓の接待
滋賀県の郡役所