出版社内容情報
序 澤地久枝
第1章
自然の中で、大きな家で教室で
私は顔、黒く温かな樹皮に押しつけた……
第2章
ハーケンクロイツの下(もと)で
言いたいことを言い、やりたいことをやってよい、そんな島にしばらくの間、住めたらと思います
第3章
列車の中で、教室で、裏庭で─一
不安と共に明日の朝、私はまだ生きているだろうか?
第4章
刑務所で
私はもうー渡、すっかり同じことを繰り返すでしょう
第5章
生きのびること、生き続けること
希望なしでは生きられません イルゼ・アイヒンガー
終章
妥協することなく
作家イルゼ・アイヒンガーとゾフィー・ショルについて語る
清冽なメッセージ
人間はいかに生き、そして死ぬか
澤地久枝
ユダヤ人の大量虐殺に象徴されるナチス・ドイツの時代、
日本はその盟友であった。
ヒトラー支配下の狂気と残忍性が正当化され横行した社会で、
根づよい抵抗運動があったことはよく知られる。
狂気に抗する理性が存在し得た歴史背景がドイツにはあり、
日本では残念ながらきわめて脆弱であった。
ショル兄妹がかかわった「白バラ」グループも抵抗組織の一つである。
勇気を支えたのは信仰であり、
奪い返そうとしたものは「人間の尊厳と自由」である。
一九四三年二月、ゾフィー・ショルは兄たちとともに
「反逆準備及び敵側幇助」の罪名で、手斧による斬首刑を執行される。
二十一歳だった。
お人形遊びや水泳ぎを楽しんだ幼い日から、
処刑直前の親たちとの面会まで、清冽なゾフィーの人生が、
姉や身近かな証言者によって具体的に語られている。
両親の見事さにも感動させられた。
ビラの文章、会話のはしはし。すべて六十年前に終った物語とは思えない。
年齢を問わず、いかに生き、そして死ぬのか。
ゾフィーの人生はつよい示唆を与える。
今改めてすべての日本人に贈られるメッセージのようにも思える。
ドイツ映画全国ロードショー
「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」
ヒトラーによる国家的狂気の中で、仲間を守り、人間の尊厳と良心を守り通したゾフィーの壮絶な勇気が胸を熱くする傑作映画。
シネシャンテを皮切りに全国ロードショー大ヒット上映中。
内容説明
ヒトラーによる国家的狂気の中で、仲間を守り、人間の尊厳と良心を守り通したゾフィーの壮絶な勇気が胸を熱くする傑作。
目次
第1章 自然の中で、大きな家で、教室で
第2章 ハーケンクロイツの下で
第3章 列車の中で、教室で、裏庭で―不安と共に
第4章 刑務所で
第5章 生きのびること、生き続けること
終章 妥協することなく
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