内容説明
言語教育から文法学習を欠落させるならば、その結果としての言語活動がまともな自己表現を結晶させることは起こりえないであろう。こうした思想を胸裏に潜めながら、著者は70年代末から今日まで、英文法に関わって幾つもの論文やエッセイを書いてきた。著者が所属する研究組織の中で、最も親しくしている友人にさえ読んで貰ってない論文の類い(例えば、紀要論文)が数多くあるので、英語教育に携わっている人に役立ちそうなものを選んで一冊の本にまとめることにした。
目次
序説 英文法の復権をめざして
第1部 英語の主語・述語動詞と語順(英語の主語と述語―主として「S+V+O」文型と日英語の比較について;英語の語順を考える;英語の人称代名詞)
第2部 日英語の形容詞・副詞に関する覚え書(Suffix‐ableを持つ形容詞;Adjective1 and Adjective2について;程度(Degree)の副詞 ほか)
第3部 英語冠詞の機能(英語の人称代名詞と冠詞;冠詞とsyntax;動詞句の中の冠詞 ほか)
付説 文法教育の諸問題
著者等紹介
黒川泰男[クロカワヤスオ]
1927年東京生まれ。東京外事専門学校(現東京外国語大学)ロシア科卒。名古屋大学(旧制)文学部英米文学科卒。日本福祉大学・大阪電気通信大学教授、天理大学非常勤講師を歴任。専攻:英語教育・英語学。新英語教育研究会会員。教育科学研究会全国委員。全国障害者問題研究会会員。大学英語教育学会(JACET)会員
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