メメント・モリ

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  • サイズ B6判/ページ数 172p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784883204489
  • NDC分類 748
  • Cコード C0090

内容説明

一瞬で情報の入れ替わるこの空しい時代を、25年間の長きにわたって読みつがれてきたロングセラー。いま、絶望の時代を生き抜くべく、新たな言葉と写真の牙を研ぎ澄まし、新登場!新・写真22点、コピー21点。

目次

ちょっとそこのあんた、顔がないですよ
乳海
眠島
瞼心
蝶翳
紅棘
天鏡
汚されたらコーラン

著者等紹介

藤原新也[フジワラシンヤ]
1944年、福岡県生まれ。写真家・作家。東京芸術大学油絵科を中退。第3回木村伊兵衛写真賞、第23回毎日芸術賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

75
NHK「日曜美術館」で藤原新也を取り上げていたので、読みたくなった。「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ。」という文が添えられた犬に食われる死体の写真が、今見ても衝撃的だ。死と向かい合い、生を考える。「メメントモリ」という言葉は、ペストが流行った中世ヨーロッパで盛んに使われた言葉だという。「死を想え」というラテン語。コロナ禍、戦争という日常的に死があふれている現実に、自分の生と死を考えてしまう。11月26日から世田谷美術館で開催される企画展も楽しみだ。2022/10/18

あじ

67
生と死の満潮と干潮は、心拍数と脳波が交わる部分だろうか。生の執着、死の憧憬、生の堕落、死の暗黒。生の傍観は死の鈍麻を招く。死者の足に喰らいつく犬を見て「自由」を思い描く事が出来るのか。メメント・モリ…死を想え。生も死も今生限りと吠える。輪廻のごとく30年以上に渡り、ロングセラーを続ける写真と言葉の聖典。2014/12/13

バネ

65
写真を「読む」コトが出来た。そして、ソコに添えられるコトバの強烈なるIMPACT!特に「一生、懸命(いっしょう、いのちをかける)」「あの人がさかさまなのか、わたしがさかさまなのか」「寿命とは、切り花の限りある命のようなもの」…私はことある毎に(まさに「仏典」や「コーラン」のように)この作品を捲り、感ぢ、乗り越えていくのだろう。「祈り・藤原新也」写真展には、是非とも足を運びたい。2022/11/23

キク

62
メメント・モリ。ラテン語で「死を想え」死体を漁る犬の写真と「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」という文章の衝撃は、今読んでも変わらなかった。横尾忠則と藤原新也の怖さは同じところから来ている気がする。僕なんかには絶対に理解出来ない。ただ圧倒されればいいんだと思っている。2022/08/08

寛生

54
【図書館】この本から死の匂いがする。あざやかな死の色。「本当の死が見えないと本当の生も生きられない」と著者はいう。だが「本当の死」ではない「死」というものがあるのだろうか?確かに、死者を囲む村人たちが集い、死を葬る喪の儀式を死者の家で執り行い、お経や線香の香りも日常から消えた。人は時に孤独に誰にみとられることもなく逝かなければならない殺伐とした国になった。だが年間3万人が自殺しその10倍にも近い人間が自殺未遂をしたり死にたいと願う。だが、生者はその目をおののくことなく死にとめるとすると命が逆光するだろう。2014/12/04

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