原爆は本当に8時15分に落ちたのか―歴史をわずかに塗り替えようとする力たち

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784883202294
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0090

内容説明

八月六日は原爆忌だ。毎年、広島の平和記念公園では恒例の「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」が開かれる。原爆が投下されたとされる「午前八時十五分」になると司会者の合図で、全員いっせいに黙祷を捧げる。いま手元にあるヒロシマの体験記、調査報告書、各種資料、小説、随想、写真説明にいたるまで、原爆の投下および爆発した時間は、まるでどこからか命令でもされたように、見事に「八時十五分」に統一されている。だが、本当に原爆は「八時十五分」に落とされたのだろうか。21世紀、この投下時刻を疑う。

目次

第1章 「八時十五分」は間違いだ
第2章 日米間の食い違い
第3章 続々と集まる新データ
第4章 ハーシーさんの良心
第5章 当時の日本側の証拠は
第6章 原爆だと知っていた記者
終章 こだわりの旅は続く

著者等紹介

中条一雄[チュウジョウカズオ]
1926年生まれ。小・中・高校と広島で育ち、19歳の時、被爆体験。大学卒業後、朝日新聞入社。おもにスポーツ記者として活躍した。現在はフリージャーナリストとして「ヒロシマ」とサッカーを中心に活動する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

更紗蝦

7
著者が集めた「原爆が落ちた瞬間を記憶している人々の証言」は、そのどれもが生死を分けた瞬間を生々しく伝えています。もし、「8時15分」だけを「正統な歴史」とみなす一種の“権威付け”に対して、著者が疑問や反発心を持たないままだったら、それらの貴重な体験談は埋もれたままになっていたかもしれません。著者の反骨精神と根気強さには頭が下がる思いです。後から数字が書き換えられた跡が残っている側候所の調査票や作業日誌の存在には、「そうまでして8時15分に統一しようとする横並び主義」に、薄ら寒さを感じてしまいました。 2014/09/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1144586
  • ご注意事項

最近チェックした商品