内容説明
縄文から弥生に至る歴史の空白部分を埋める、古代史最大のミステリー。秦の始皇帝を欺き、三千人の男女を引き連れて、日本への大脱出を図った男がいた。その名は徐福。司馬遷の『史記』に描かれた男は、果たして日本に到着し、そして我々の祖先となったのか?2200年前、「徐福は日本に至りて、還らず…」が今、解明される。
目次
第1章 秦始皇帝と徐福(長生不老を求めた始皇帝;徐福の思想と実践 ほか)
第2章 斉の文化と長生不老の薬(斉の生い立ち;諸子百家の物質観 ほか)
第3章 絢爛たる秦代文明(農業の大革命;工業の大発展)
第4章 日本の徐福伝承の考証(日本の徐福伝承地;徐福伝承にひそむもの)
第5章 蓬莱国への道筋(徐福が求めた蓬莱国;蓬莱国の行方)
感想・レビュー
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元吉
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★★★★★ 徐福は『史記』に2200年前の出来事として記述。秦の始皇帝の命を受けて、男女3000名の若者を率いて東方の海上に不老不死の薬を求めて旅立った。しかし徐福は平原広沢を得て王となり二度と戻らなかった。 徐福が稲作を伝え、鉄器を普及させ、縄文時代から弥生時代へと切り開いた張本人であると。 筆者の羽田氏は化学者の視点から、中国の文献や日本各地の伝説を集め推論を掲げている。 当時の政治情勢、農業、医学、製鉄技術、造船技術などを中国の文献から調査し動機や技術的な可能であることの証明。具体的航路も。2006/10/16