内容説明
この本は、韓国語を学んで日本語を再発見するための案内書です。語学教師の自己研修として外国語学習が効果的なのは言うまでもありません。なかでも日本語にひじょうに近い関係にある韓国語を学ぶことは、外国人日本語学習者の疑似体験をすることにもつながります。韓国語という鏡に映しだされた日本語の姿を見つめ、語感を鍛え、日韓両言語に詳しくなろう、というちょっと欲張りな「韓流日本語鍛錬法」の秘策をご紹介します。
目次
第1章 あなたはすでに韓国語を知っている(ハングルさえ分かれば韓国語は読める;ハングルと漢字と発音の関係 ほか)
第2章 韓国語を通して日本語をさかのぼる(日韓の漢字音を比較する;ハングルの構成部品がもつ意味 ほか)
第3章 文法の作り方(形容動詞という文法用語をめぐって;韓国語にも形容動詞がある? ほか)
第4章 日本語と韓国語の交流(日本語と韓国語が歩んだ近代化の歴史;自発的摂取から強制的抑圧へ ほか)
第5章 日本語と韓国語の見えない違い(そういう意味で言ったんじゃなくて;発音を気にしすぎたための誤解 ほか)
著者等紹介
松本隆[マツモトタカシ]
1958年生まれ。日本語教師。アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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dobrydenkrtek
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韓国語と日本語の学習に役に立つ情報が入っているが、二つの言語の複雑な関係を知るための入門書としてとてもよかった。さらに勉強を進めるための文献も掲げてあるのでよい。「語幹」方式と「語基」方式の文法の記述方法についてもかなりページが割かれている。純粋に外国語として韓国語を学んでいたので日本語とのただならぬ関係を具体的に示して気づかせてくれたのは有りがたかった。惜しむらくは日本語から韓国語への言葉の輸入については詳しかったが、その逆についてはほとんど本書では言及がなかったことか。この点は別書で補充しよう。2019/02/11