内容説明
19世紀のペテルブルグ、ロシア思想、トルストイ、チェーホフ、エル・グレコ…。ドストエフスキイの作風の構造を大阪芸術大学名誉教授・山田幸平が幅広い視点から読み解く。
目次
第1章 ロシア・バロックの闇と光(「荘厳」について;ドストエフスキイとトルストイ ほか)
第2章 ドストエフスキイとエル・グレコ(オルガス伯の埋葬;オルテガとスペイン芸術 ほか)
第3章 劇的なるもの(サラビアーノフ「十九世紀ロシア絵画における人民解放の理念」;芸術と疎外 ほか)
第4章 ドストエフスキイとチェーホフ(人形浄瑠璃『伊賀越道中双六』をめぐって;モスクワ芸術座の舞台の形成 ほか)
付録 ドストエフスキイ家系図・ペテルブルグ市街図・略年譜
著者等紹介
山田幸平[ヤマダコウヘイ]
1926年大阪に生まれる。この年建築家ガウディ交通事故にて死す。1950年京都大学文学部哲学科(美学美術史専攻)卒業。同大学院文学研究科(旧制)修了。文学博士。大阪芸術大学文芸学科教授を経て、2000年3月まで同学大学院教授。大阪大学文学部、関西学院大学文学部大学院、同志社大学文学部大学院講師などを歴任。大阪芸術大学名誉教授。日本映像学会理事、民族芸術学会評議員。1960年代、祇園の旅宿「大むら」にて、美学出身の友人たちと、現代芸術の研究会を続ける。著書に『トレドの稲妻』蜘蛛出版社(井植文化賞)など。1957年から1998年まで、文芸雑誌「くろおぺす」「たうろす」同人
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