内容説明
ポスト印象派研究の最前線!ポスト印象派の巨匠たちは、なぜ独自の表現を追求したのか?彼らが共有した「ユートピア芸術論」という新たな視点からその深層に迫る。印象派を経験しつつも、近代化社会の矛盾に批判的な眼差しを向け、理想郷を夢見た画家たちの創造的思考を紐解き、美術史におけるその位置付けを再定義する。
目次
序論 ユートピア芸術論の可能性
第1部 ポスト印象派以前のユートピア(古代末期のユーラシア美術におけるユートピア―天国、地獄、そしてもう一つの世界;十七世紀イタリアにおける「地上の楽園」の表象;十八世紀フランス絵画におけるユートピア―理想の現実化としての庭園;変容する記憶と別様の世界―《スキュタイ人のもとに追放されたオウィディウス》から考えるドラクロワのユートピア)
第2部 ポスト印象派のユートピア(記憶と郷愁;アナーキズム;自律性と現象学;エコー、デザイン、装飾、ジェンダー)
著者等紹介
永井隆則[ナガイタカノリ]
同志社大学文学部嘱託講師、文学博士(京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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