内容説明
これまで日本の研究者には利用しえなかった、モンゴル語、ロシア語、中国語の史料、およびオーラルヒストリー調査から得られた基礎的なデータにもとづいて、ハルハ河・ノモンハン戦争(ノモンハン事件)の全体像を解き明かし、20世紀前半の北東アジアの秩序の形成と維持に果たした日本・ロシア・中国・モンゴルの役割をよみなおそうとするものである。
目次
第1章 ハルハ河・ノモンハン戦争研究の成果と動向―2009年以降を中心に
第2章 国境と民族
第3章 ハルハ河・ノモンハン戦争をめぐる中ソ交渉
第4章 ハルハ河・ノモンハン戦争における中国の対日、対ソ諜報活動
第5章 捕虜の行方―モンゴルで発見された日本軍、満洲国軍捕虜の資料を中心に
第6章 ハルハ河・ノモンハン戦争と内モンゴル人
第7章 記憶としてのハルハ河・ノモンハン戦争
著者等紹介
ボルジギン,フスレ[ボルジギン,フスレ] [Borjigin,Husel]
昭和女子大学国際学部国際学科教授。北京大学哲学部卒。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了、博士(学術)。内モンゴル大学芸術学院講師、東京大学大学院総合文化研究科・日本学術振興会外国人特別研究員、ケンブリッジ大学招聘研究者などをへて、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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