内容説明
20世紀初頭、ドイツの片隅で誕生した小さな芸術家グループ“ブリュッケ”。その活動形態や理念、「ドイツ表現主義」、果ては「頽廃芸術」として位置づけられていく過程を、美術史に留まらず、「アナーキズム」を接点に思想史・文化史との関連から捉えることで、時代全体を彷彿させる壮大な試み。
目次
第1部 個人主義と共同体のあいだで―芸術家グループ“ブリュッケ”を中心に(芸術と生活の一体化;芸術家グループとしての特質;「芸術家グループ」としての戦略;“ブリュッケ”の木版画;共同体体験―「理想の共同体」の核心にあったもの)
第2部 世紀転換期の文化批判と改革運動(ニーチェ崇拝―貴族主義と個人主義;文化批判;改革運動;個人主義を超えて)
第3部 国民芸術か、頽廃芸術か―「ドイツ表現主義」をめぐって(ドイツの「表現主義者」;ねじれた敵愾心と「ドイツ表現主義」;国民芸術か、頽廃芸術か)
著者等紹介
大森淳史[オオモリアツシ]
1954年、大阪府生まれ。1977年、大阪大学文学部卒業。1981年、大阪大学大学院博士課程退学。現在、帝塚山学院大学教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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