現代ロシアにおける民族の再生―ポスト・ソ連社会としてのタタルスタン共和国における「クリャシェン」のエスニシティと宗教=文化活動

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現代ロシアにおける民族の再生―ポスト・ソ連社会としてのタタルスタン共和国における「クリャシェン」のエスニシティと宗教=文化活動

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  • サイズ A5判/ページ数 388p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784883034680
  • NDC分類 382.381
  • Cコード C1039

出版社内容情報

「クリャシェン」は、なぜ「民族」を名乗るのか。
彼らの民族的、宗教的な自己認識を、歴史的な背景や社会的・政治的な状況と関連づけながら明らかにする。特に、宗教との関連に注目しつつ、この集団が「民族化」する過程とそのメカニズムを明らかにする。

凡例

序 章 ポスト社会主義時代の民族、宗教の展開とタタール、クリャシェン…………… 1
 1. はじめに 2
 2. 旧ソ連・ロシア社会における民族と宗教 4
  2.1. エスニシティと民族 4
  2.2. ソ連・ロシアにおける民族とエスニシティ 9
  2.3. 宗教の復興とエスニシティ 15
  2.4. ポスト社会主義という視点 19
 3. 研究対象?タタール、クリャシェンとタタルスタン共和国 23
  3.1. タタールとクリャシェン 23
  3.2. ロシアの中のタタルスタン共和国 26
 4. 調査概要 31
 5. 本書の構成 38

第I部 タタールの中のクリャシェン…………… 41

第1章 受洗タタールからクリャシェン、そしてタタールへ…………… 43
 1.1 イスラームの浸透と正教改宗政策 44
  1.1.1. ロシア以前の沿ヴォルガ中流域 44
  1.1.2. カザン陥落と正教宣教活動 45
 1.2. 受洗異族人の大量棄教とイリミンスキー 49
  1.2.1. 受洗異族人の大量棄教 49
  1.2.2. イリミンスキーの宣教活動 52
  1.2.3. 棄教の限界とクリャシェンの名乗り 54
 1.3. クリャシェンの認定からタタールへの統合 58
  1.3.1. 革命とクリャシェン 58
  1.3.2. クリャシェンのタタールへの「融合」 63
 1.4. 歴史の狭間の存在としてのクリャシェン 71

第2章 『ジョレイハ』とクリャシェン…………… 75
 2.1 タタールとジョレイハの物語 76
  2.1.1. ムスリム・アイデンティティと「ジョレイハ」の物語 76
  2.1.2. イスハキーのジョレイハ 79
 2.2 映画『ジョレイハ』の制作と特徴 82
  2.2.1. 『ジョレイハ』映画化の試み 82
  2.2.2. 映画『ジョレイハ』のあらすじ 86
  2.2.3. 映画『ジョレイハ』の特徴 88
 2.3 『ジョレイハ』の波紋 93
  2.3.1. 『ジョレイハ』への反応 93
  2.3.2. 『ジョレイハ』の描写と現実 98
 2.4 「誤ったタタール」としてのクリャシェン 104

第II部 「クリャシェン」という運動…………… 111

第3章 クリャシェン運動の勃興…………… 113
 3.1 タタール民族運動とタタルスタン共和国 114
  3.1.1. ペレストロイカとタタール民族運動の開始 114
  3.1.2. タタール民族運動の展開とタタルスタン共和国の確立 117
 3.2 現代のタタールとイスラーム 121
  3.2.1. タタールのイスラーム復興 121
  3.2.2. タタールと改宗の歴史 124
 3.3 クリャシェン運動の萌芽から国勢調査を巡る論争 127
  3.3.1. クリャシェン運動の萌芽と組織化 127
  3.3.2. 第1回国勢調査とタタール・クリャシェン問題 134
  3.3.3. 国勢調査の結果 141
 3.4 クリャシェンの焦点化 145

第4章 クリャシェン運動の公認と分裂…………… 149
 4.1. 民族運動の沈静化から公認 150
  4.1.1. 運動の沈静化 150
  4.1.2. 運動の公認と発展 153
 4.2. 第2回国勢調査とクリャシェン 159
  4.2.1. 第2回国勢調査の準備過程 159
  4.2.2. 第2回国勢調査とクリャシェン 162
  4.2.3. 国勢調査の現場で 164
 4.3. クリャシェン運動の分裂 167

第5章 国勢調査と論点…………… 171
 5.1. 国勢調査とロシアの諸民族 172
  5.1.1. ソ連における民族の制定と統合 172
  5.1.2. 現代ロシアにおける国勢調査と民族概念の見直し 177
 5.2. クリャシェンの語り方 182
  5.2.1. クリャシェンの起源は何か 182
  5.2.2. クリャシェンは宗教的か? 184
  5.2.3. クリャシェン文化は存在するのか? 187
 5.3. 民族を規定するもの 191


第III部 クリャシェンと宗教…………… 193

第6章 クリャシェンの宗教復興と日常…………… 195
 6.1. クリャシェンと宗教意識 196
  6.1.1. 無神論国家から宗教復興へ 196
 6.2. 宗教と人々の結びつき 202
  6.2.1. 結婚と宗教 202
  6.2.2. タタールとクリャシェンの間の子供たち 206
  6.2.3. 埋葬をめぐって 208
 6.3. 宗教と差異の顕在化 211

第7章 エスニック・シンボルとしての教会…………… 213
 7.1. クリャシェンによる教会の復興 214
 7.2. 現在の教会における活動 217
 7.3. 教会への視線 223
 7.4. クリャシェンと教会の現在 231

第8章 儀礼の位置…………… 233
 8.1. クリャシェンの祈願儀礼 234
 8.2. コルマンの実践 238
  8.2.1. コルマンの過去 238
  8.2.2. シャシャウニク 241
  8.2.3. コルマンの現在 243
 8.3. 儀礼に向けた視線 245
  8.3.1. コルマンとロシア正教会 245
  8.3.2. 伝統としてのコルマン 252
 8.4. コルマンとクリャシェンの現在 257

第IV部 クリャシェン文化を求めて…………… 261

第9章 「クリャシェン文化」の現在…………… 263
 9.1. ソ連とタタルスタンにおける文化の「発展」 264
  9.1.1. ソ連における民族と文化 264
  9.1.2. タタルスタンにおける文化の実践 269
 9.2. 「クリャシェン文化」の展示 280
  9.2.1. 学校 280
  9.2.2. 博物館 285
  9.2.3. アンサンブル 289
 9.3. クリャシェンを語る場 294

第10章 「クリャシェン文化」のハイライト…………… 297
 10.1. タタール文化の祭典としてのサバントゥイ 298
  10.1.1. タタールとサバントゥイ 298
  10.1.2. サバントゥイのポリティクス 302
 10.2. クリャシェンとピトラウの展開 311
  10.2.1. ピトラウの変遷 311
  10.2.2. クリャシェンの祝祭としてのピトラウ 315
  10.2.3. ピトラウへの視線 322
 10.3. 祝祭のポリティクス 327

結 論…………… 329
 1. クリャシェン・エスニシティの発現から民族の名乗り 330
 2. 現代ロシアにおける宗教とエスニシティ 333
 3. 民族を語る装置 338
 4. 狭間の解消と民族という拘束 342

 参考文献一覧 ………… 347
 あとがき ………… 374

櫻間瑛[サクラマアキラ]
著・文・その他

内容説明

「クリャシェン」は、なぜ「民族」を名乗るのか。彼らの民族的、宗教的な自己認識を、歴史的な背景や社会的・政治的な状況と関連づけながら明らかにし、特に宗教との関連に注目しつつ、この集団が「民族化」する過程とそのメカニズムを解明する。

目次

ポスト社会主義時代の民族、宗教の展開とタタール、クリャシェン
第1部 タタールの中のクリャシェン(受洗タタールからクリャシェン、そしてタタールへ;『ジョレイハ』とクリャシェン)
第2部 「クリャシェン」という運動(クリャシェン運動の勃興;クリャシェン運動の公認と分裂 ほか)
第3部 クリャシェンと宗教(クリャシェンの宗教復興と日常;エスニック・シンボルとしての教会 ほか)
第4部 クリャシェン文化を求めて(「クリャシェン文化」の現在;「クリャシェン文化」のハイライト)
結論

著者等紹介

櫻間瑛[サクラマアキラ]
1982年生。京都大学文学部卒。北海道大学大学院文学研究科修士課程を修了後、カザン国立大学(当時)での2年間の調査留学を経て、2013年3月北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。在ウズベキスタン日本国大使館専門調査員、日本学術振興会特別研究員PDを経て、現在は一般財団法人勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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