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内容説明
繊細なタッチで、揺れ動く心を描く、現代スイスの女性作家、ゲルトルート・ロイテンエッガー。『ポモナ』につづく邦訳二作目の小説。
著者等紹介
ロイテンエッガー,ゲルトルート[ロイテンエッガー,ゲルトルート] [Leutenegger,Gertrud]
1948年シュヴィーツ(ドイツ語地域)生まれの現代スイスの女性作家。長年スイスのイタリア語地域に暮らすが、現在はチューリヒに在住し、作品(いづれもドイツ語)を発表
五十嵐蕗子[イガラシフキコ]
1944年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学(1972)。ドイツ語ドイツ文学専攻。国立音楽大学音楽学部退職(2009)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
119
塔に職務として住むことになる女性と、そのヴィジターになるヴィクトリア。彼女の心模様やヴィクトリアを観察する様子、その心と眼の動きに、心がザワザワした。私には持ち合わせない感性だと思う。読んでいて、とても居心地が悪かった。2018/01/25
きゅー
11
恥ずかしながら、内容が理解できなかった。語り手の今の描写が続いているはずなのに、句読点一つ挟んで追憶が語られだす。しかも、現在の風景描写の上に、重ね合わさるように過去のイメージが被せられるため、あらゆる出来事が不分明になっている。そもそも、公共機関の仕事として塔に泊まり込みで一歩も外に出られず、食事は一日に一食のみというのはあり得るのか。いるはずのない少女が見え、毎日のように会う事務官とまっとうな会話も出来ない。ほとんどすべてが語り手の妄想だったということであれば、辻褄が合うような気がしないでもない。2019/05/13