日系ブラジル人芸術と“食人”の思想―創造と共生の軌跡を追う

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日系ブラジル人芸術と“食人”の思想―創造と共生の軌跡を追う

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  • サイズ A5判/ページ数 244p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784883034246
  • NDC分類 723.62
  • Cコード C0070

出版社内容情報

ブラジル芸術を語る上で欠くことのできない日系人画家の存在。移民から百余年、日本ではあまり知られていない彼らの生と創造の有り様を、ブラジルという土壌に通底する「食人主義」概念? 他者を食らう ? に照らして辿る。日系コミュニティ内にとどまらず、ブラジル近代芸術の潮流をコンテクストに据えた、かつてない論考。
【オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』全文初訳掲載】

凡例
はじめに

第1章 戦後の日系人画家たち
1 日系人画家、大舞台へ
2 戦後ブラジルの日系人画家たちの潮流
 a 具象画家―半田知雄とジョルジ・モリ
 b 抽象画家―マナブ・マベとトミエ・オオタケ

第2章 ブラジルの日系芸術家の歴史的・文化的背景
1 日本人移民と、日系人社会の文化形成
 a 移民の開始と文化形成
 b 初期の文化活動―結束力と組織化
 c 細川周平の文芸に関する時代区分
2 聖美会
 a 聖美会の結成―戦前の聖美会
 b 活動の再開―戦後の聖美会
 c 聖美会以外のグループ
 d 聖美会の特徴―自画像/画風の統一性の欠如
 e 一九七〇年の聖美会解散騒動からみる日系社会での役割・期待
 f 戦後の芸術家と聖美会・日系社会―日系芸術家にとっての聖美会
3 藤田嗣治の訪伯

第3章 二〇世紀ブラジル芸術の政治的背景と日系人画家たち 戦後を中心に
1 政治的変遷と芸術
 a 二〇世紀ブラジルの政治体制の変遷
 b 芸術と政治―インスティテューションの設立
2 ブラジルの幾何学的抽象とアンフォルメル
 a コンクレチスモとネオコンクレチスモ―サンパウロとリオデジャネイロの場合
 b アンフォルメル
 c 日本とブラジルのアンフォルメルと批評家
3 〈場違いの思想〉とブラジル・日本、そして日系人
4 日本人移民以外/以前から持ち込まれた「日本」

第4章 ブラジルという土壌
1 モデルニスモの誕生
2 通底概念「食人主義(アントロポファジスモ)」
 a  『食人宣言』執筆の背景
 b 『宣言』にみる〈食人〉の思想―宣言のディスクールから
 c 対立の図式―〈敵〉と〈我々〉
 d オズワルドにとっての二つの〈食人〉
 e 「カライバ」の多義性と繁殖力
 f 食人主義の位置づけ
3 日系人芸術と〈食人〉
 a 「食われる」
 b 「食らう」

おわりに

参考文献
謝辞
掲載図版一覧
 *
年表
インタビュー
  1 トミエ・オオタケ
  2 ジョルジ・モリ
  3 エウザ・オダとユタカ・トヨタ
  4 田口秀子
資料
  1 『1 BIENAL DE Sao Paulo』(1951年)
  2 オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』(1928年)の掲載誌面
  3 オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』1928年
 *
事項索引
人名索引


都留ドゥヴォー恵美里[ツルドゥヴォーエミリ]
[Emilie TSURU-DEVAUX]
1984年、京都生まれ。京都、パリ(フランス)で育つ。同志社大学文学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科前期博士課程でブラジルのモダニズム芸術について研究。前期博士課程修了後、パリのINALCO(国立東洋言語文化大学)で「外国語としてのフランス語教育」の学士号取得。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程で日系人の芸術に焦点を当て、ブラジル芸術の研究を再開。サンパウロ大学ECA(コミュニケーション・芸術科)での研究を経て、京都大学大学院博士課程修了、博士(人間・環境学)。
現在、フランス語講師。論文に「日系芸術家の独自性と同化:聖美会を中心に」など。

内容説明

ブラジル芸術を語る上で欠くことのできない日系人画家の存在。移民から百余年、日本ではあまり知られていない彼らの生と創造の有り様を、ブラジルという土壌に通底する「食人主義」概念―他者を食らう―に照らして辿る。日系コミュニティ内にとどまらず、ブラジル近代芸術の潮流をコンテクストに据えた、かつてない論考。オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』全文初訳掲載。

目次

第1章 戦後の日系人画家たち(日系人画家、大舞台へ;戦後ブラジルの日系人画家たちの潮流)
第2章 ブラジルの日系芸術家の歴史的・文化的背景(日本人移民と、日系人社会の文化形成;聖美会;藤田嗣治の訪伯)
第3章 二〇世紀ブラジル芸術の政治的背景と日系人画家たち―戦後を中心に(政治的変遷と芸術;ブラジルの幾何学的抽象とアンフォルメル;“場違いの思想”とブラジル・日本、そして日系人;日本人移民以外から持ち込まれた「日本」)
第4章 ブラジルという土壌(モデルニスモの誕生;通底概念「食人主義(アントロポファジスモ)」
日系人芸術と“食人”)

著者等紹介

都留ドゥヴォー恵美里[ツルドゥヴォーエミリ]
1984年、京都生まれ。京都、パリ(フランス)で育つ。同志社大学文学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科前期博士課程でブラジルのモダニズム芸術について研究。前期博士課程修了後、パリのINALCO(国立東洋言語文化大学)で「外国語としてのフランス語教育」の学士号取得。京都大学大学院人間・環境学研究科後期博士課程で日系人の芸術に焦点を当て、ブラジル芸術の研究を再開。サンパウロ大学ECA(コミュニケーション・芸術科)での研究を経て、京都大学大学院博士課程修了、博士(人間・環境学)。現在、フランス語講師。論文に「日系芸術家の独自性と同化:聖美会を中心に」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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近現代のブラジルで活躍した日系人画家に焦点を当てた、ブラジル近代芸術論。西洋人と先住民の対置によって鼓舞されたナショナル・アイデンティティで、ブラジル流の「モデルニスモ」を牽引していく。征服者の西洋人と西洋文化を食らって、自らの血肉としてきた日系ブラジル人アートは、言わば何でもありな作品が多く、幾何学模様や抽象絵画を先住民文化から受け継いだアンフォルメルなものから、自らのルーツである浮世絵や俳諧まで、何でも食らって巨大化してきた。上下関係の無い自由な社会だからこそ、ルールを破るのに成功したのだろう。2017/09/22

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