出版社内容情報
安芸と備後を領有していた福島正則改易後、西国の大名たちを抑えるため、徳川家康の母方の一族である水野勝成を入れて立藩。大名の居城でありながらも幕府の天下普請として10万石の家格には不釣り合いなほど巨大な城が築かれた。しかし、お家騒動により水野家は移封となり代官支配、松平氏時代を経て、阿部正邦が宇都宮から入る。こののち廃藩置県まで阿部家は福山藩主として大坂城代、老中など幕府の要職に就く。ことに幕末に老中を務めた阿部正弘は有名で、藩校誠之館を開くなど学問にも功績を残した。
江戸時代の旅人たちが愛した鞆の浦、ペリーも飲んだ名物の保命酒、江戸時代から続く慈善団体の義倉など、福山の魅力も紹介する。
2022年に築城400年を迎える幕府最前線の城を備える譜代藩。
広島県福山市・福山城に居を置いた藩の物語!
内容説明
「元和偃武」後に築かれた最新の近世城郭を擁し、幕末期の藩主・阿部正弘は、老中首座として開国を決定。人材の登用・育成などの諸改革を推し進め、我が国の近代化を進めた。
目次
プロローグ 福山藩物語
第1章 福山藩前史―中世における福山湾岸地域の経済圏の形成と近世社会への幕開け。
第2章 「西国の鎮衛」福山藩の成立―西国の外様大名に対する抑えとして、元和五年(一六一九)に立藩。
第3章 幕府領時代と松平氏―水野家改易後、幕府代官による支配を経て、松平忠雅による治政へ。
第4章 幕閣を輩出した阿部氏―幕府の要職を歴任した阿部氏による領国経営。
第5章 幕末・維新期の動乱と御一新―動乱期における譜代藩としての針路、その果ては箱館戦争への参戦。
エピローグ 地域社会の近代化
著者等紹介
八幡浩二[ヤハタコウジ]
1975年、広島県尾道市生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。現在、福山市立大学都市経営学部教授。福山市文化財保護審議会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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