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出版社内容情報
伝え残したい、近代日本の暮らしぶり
明治維新により劇的な変容を経験した日本人の身装[身体と装い]。本書は、服装や髪型にとどまらず、環境、衛生観、身体観、しぐさなど、広範な事象・できごととの対応関係のなかで、装いのあり方を展望する。日本人は舶来の品々・文化をどのように批判し、そして受けいれていったのか。新聞・雑誌記事、広告など、膨大な同時代資料によって、明治から敗戦までの日本人の日常を再現する。
245項目(各完結)/図版130点
序文
凡例
■装いの周辺
和・洋服の比較論/西洋人・白人羨望/廃刀令と士族 /生活水準の向上 /衣料品の価格 /教育制度の整備 /階級/身分/華族/女性の地位/男と女/キリスト教/舶来/写真の真実/絵画から写真へ/居住スタイル/畳からイスへ/照明/上水道/暖房 /環境悪臭/公衆浴場・銭湯/衣服の手入れ/繰廻し・更生/洗濯/家庭縫製/ミシ/裁縫教育/収納・管理
■身体
作法・エチケット/身体観・性/体格・体型/運動・体育/社交ダンス―上流階級の時代/社交ダンス―市民たちの時代 /姿勢・動作/すわり方/清潔・衛生・健康/病人と薬/病気・医療/障害のあるひと /皮膚害虫/入浴/排泄とその設備/小便の問題/裸体と露出/寝姿 /寝具
■美容
化粧/和風濃化粧/洋風肌色化粧/肌の手入れ・美顔術/香水/石鹸/眼の周り/歯・唇/頭髪/かつら・かもじ/化粧品/美容整形 /手とあし/床屋・理髪店/髪結い・美容院/女性断髪 /丁髷から散髪へ/男性髪型・ひげ /日本髪の時代 /消える日本髪/縦型束髪/ひさし髪/七三・女優髷/耳隠し/洋髪/パーマネントウエーブ/内巻
■アクセサリー
明治時代の宝飾品/近代後期の宝飾品/日本髪の髪飾り/束髪の髪飾り/鏡/指輪/リボン /靴/履き物と住居・建物/下駄 /草履/足袋/肩掛・ショール/前掛・白衣/明治の帽子・かぶりもの/近代後期の帽子/喫煙 /鞄・手提げ・袋物 /傘 /手拭・タオル/時計/眼鏡
■素材と装い
和服地一般/きものの柄/木綿地/縮緬・御召・銘仙/大島紬/縞・小紋/羅紗・モスリン /ネル・セル/皮革・毛皮 /人絹・スフ /レース・ニードルワーク/ニット・メリヤス /毛糸編・セーター/男性洋服一般/ネクタイとカラー/フロックコートから背広へ /フィット/女性洋服一般/アンダウエア/シャツ/女性下ばき/簡単服・アッパッパ /女性ズボン・もんぺ/和服の構造 /和装の変容 /女性和服/薄もの/女性雨合羽 /女性コート/帯―お太鼓の周辺/帯締めの工夫と変容/羽織/きものの襟 /襲ね /女性の袴/ゆかた/訪問着 /襦袢・長襦袢 /男性羽織袴 /家紋 /男性和服/男性外套 /半天/股引/男性下ばき /着方着こなし/改良服・服装改良/国民服/婦人標準服/貧しいひとびと/かまわない人/老いの姿
■着るひととTPO
神社と神主さん/お寺と坊さん/芸者/花柳界/女優/歌舞伎役者/女給 /ダンサー/花魁・娼婦・遊廓/明治の学生 /昭和の学生/女学生/モダンガール/職場の制服 /軍人 /警察官 /囚人 /やくざ・遊び人/火消し・鳶 /労働するひとびと/職人・人夫/人力車夫/丁稚・手代・番頭/職業婦人/女中 /女教師/看護婦/出産・授乳/子どものふだん着/子どもの晴着/子どもの洋服/スポーツウエア/車中のひとびと/フォーマルウエア /婚礼/通過儀礼/正月/弔い /年中行事/夏を過ごす/冬を過ごす/衣更え/雨の日 /組織と女性たち/家族と家庭の変容 /軍国化から戦時体制へ/統制の時代/戦時下の女性たち /戦時下の子どもたち/復員兵と進駐軍
■産業と流通
商品環境と流行/衣料関連産業/既製服/古着・古着屋・質屋/呉服屋/洋品店/小間物屋 /百貨店/三越/仕立屋・洋服屋 /洋裁・洋裁店/洗濯屋
■メディアと環境
情報環境/新聞・雑誌(一九世紀末)/新聞・雑誌(二〇世紀はじめ)/プレゼンテーション/映画/チャンバラと男のイメージ/帝国劇場/浅草オペラ/宝塚レビュー /舞踏会・夜会/盛り場・行楽地/芝居見物/東京の路/自転車/自動車/交通
■民族と民俗
朝鮮人・朝鮮服/中国・中国人観/中国服/ジャポニズム/東京人の見た関西/大阪 /阪神間モダニズム/東京の学校 /東京の楽しみ/山の手と下町 /銀座/横浜
■装いから人へ
年齢観/身だしなみの周辺/高尚な世界/美しいひと/好色・猥褻 /エロ取締りの時代 /流行とファッション
あとがき
大丸 弘[ダイマルヒロシ]
1933年、横浜生まれ。国立民族学博物館・総合研究大学院大学名誉教授。
東京大学文学部美学・美術史学科卒。関西女子美術短期大学、大阪樟蔭女子大学を経て、1979年より国立民族学博物館に勤務し助教授、教授を経て、現職。1979年?1995年まで国立民族学博物館大丸研究室にて、現〈服装・身装文化資料デジタルアーカイブ〉をMCDプロジェクト代表として構築、公開。
主な著書に、「西欧人のキモノ認識」(『国立民族学博物館研究報告』8巻4号、1984年)、『国立民族学博物館研究報告 別冊4号 西欧型服装の形成―和服論の観点から』(1987年)、『服飾関連図書目録 明治元年?昭和23年』(共編、日外アソシエーツ株式会社、1995年)など多数。
高橋晴子[タカハシハルコ]
1948年、神戸生まれ。国立民族学博物館外来研究員およびMCDプロジェクト代表。
神戸親和女子大学文学部英文学科卒。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程文化表現論修了。大阪樟蔭女子大学衣料情報室にて服装・ファッション情報サービス活動に従事し、国立民族学博物館大丸研究室(1996年?久保研究室が引き継ぐ)とともに〈服装・身装文化資料デジタルアーカイブ〉を構築・公開し現在に至る。2001年4月より教職につき、大阪樟蔭女子大学学芸学部講師、助教授、教授、国立民族学博物館文化資源研究センター客員研究員、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター招聘教授を経て、現職。
著書に『近代日本の身装文化―身体と装いの文化変容』(三元社、2005年)、『年表 近代日本の身装文化』(三元社、2007年)、『服飾関連図書目録 明治元年?昭和23年』(共編、日外アソシエーツ株式会社、1995年)など多数。
内容説明
伝え残したい、近代日本の暮らしぶり。明治維新により劇的な変容を経験した日本人の身装(身体と装い)。本書は装いのあり方を、服装や髪型にとどまらず、環境、衛生観、身体観、しぐさなど、広範な事象・できごととの対応関係のなかで展望する。日本人は舶来の品々・文化をどのように批判し、そして受けいれていったのか。新聞・雑誌記事、広告など、膨大な同時代資料によって、明治から敗戦までの日常を生き生きと再現する245話。
目次
装いの周辺
身体
美容
アクセサリー
素材と装い
着るひととTPO
産業と流通
メディアと環境
民族と民俗
装いから人へ
著者等紹介
大丸弘[ダイマルヒロシ]
1933年、横浜生まれ。国立民族学博物館・総合研究大学院大学名誉教授。東京大学文学部美学・美術史学科卒。関西女子美術短期大学、大阪樟蔭女子大学を経て、1979年より国立民族学博物館に勤務し助教授、教授を経て、現職。1979年~1995年まで国立民族学博物館大丸研究室にて、現“服装・身装文化資料デジタルアーカイブ”をMCDプロジェクト代表として構築、公開
高橋晴子[タカハシハルコ]
1948年、神戸生まれ。国立民族学博物館外来研究員およびMCDプロジェクト代表。神戸親和女子大学文学部英文学科卒。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程文化表現論修了。大阪樟蔭女子大学衣料情報室にて服装・ファッション情報サービス活動に従事し、国立民族学博物館大丸弘研究室(1996年~久保正敏研究室が引き継ぐ)とともに“服装・身装文化資料デジタルアーカイブ”を構築・公開し現在に至る。2001年より大阪樟蔭女子大学学芸学部講師、助教授、教授、国立民族学博物館文化資源研究センター客員研究員、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター招聘教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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Kazuko Ohta