ウィーン/オーストリア二〇世紀社会史 1890‐1990

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ウィーン/オーストリア二〇世紀社会史 1890‐1990

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  • サイズ A5判/ページ数 765,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784883034086
  • NDC分類 234.6
  • Cコード C1022

出版社内容情報

ヨーロッパの中央に位置し、欧州文化の興隆をささえてきたオーストリア―二つの世界大戦を間にはさみ、ハプスブルク君主制時代から第一共和制、ドイツ併合=ナチズム支配をへて現在の第二共和制とつづくオーストリア100年の政治・社会・文化の歴史を文学・芸術作品の社会史的分析や市井の名もない人びとの視点をもまじえて生き生きと紡ぎだす、オーストリア現代史第一人者による渾身の社会史。

ウィーン/オーストリア二〇世紀社会史 目次

はじめに 19
今とは違った生活――一九〇〇年頃の世界スケッチ 28

第?部 発展のプロット
 第一章 政治文化の歴史的伝統 45
  第一節 「壁にプディングを釘留めするようなものでしかない」 45
  第二節 二つの形成的な局面――バロックとヨーゼフ主義 47
  第三節 世紀の転換期頃の濃縮増幅 55
  第四節 陣営文化――国の祝日の場合 59
      儀礼的ポーズと儀式のレパートリー/61 部分文化のレトリック/65
  第五節 ナチズムの政治文化 69
  第六節 デモクラシーの洪水? 75
 第二章 数の戯れ――人口 79
  第一節 人口移動 80
  第二節 誕生と死亡 87
  第三節 伸びる寿命 91
 第三章 経済成長――数の戯れをもう一つ 95
  第一節 地方の工業化 95
  第二節 構造の断裂 97
  第三節 消費社会の限界 100
  第四節 経済構造のなかの変動 103
  第五節 失業という亡霊 106
 第四章 階級と社会階層 111
  第一節 簡潔な概念規定 111
  第二節 最初の接近 113
  第三節 ブルジョアジー――市民階層 118
  第四節 労働者階級 126
      社会民主党系ミリュー/131 階級闘争の彼方で/138
  第五節 貴族 141
  第六節 農民 149
      農民の伝統的な暮らし方/149 多様な生活条件に適応した集団と資産の大きさ/151 職業身分それとも階級?/145
      「ファーーマー」(比較的大規模経営の農家)への道/160
  第七節 商工業 162
      社会保護主義と「中産階級」/162 商工業のプロテストと中間層的自意識/166
  第八節 サラリーマン 144
      襟カラーによる区別ライン/174 近代化のエージェント、それとも職業身分的な自負心の表れ?/178 接近/182
 第五章 政治陣営 187
  第一節 陣営の形成 189
      キリスト教「社会」派/190 ドイツ・ナショナル〈民族〉派/193 社会民主主義者たち/197
  第二節 密集と分散 201
      キリスト教「社会」派/国民党/205 社会民主党員/革命的社会主義者/SP?/215
      大ドイツ主義/農村同盟/独立連名/FP?/230
  第三節 政治と生活のチャンス 242
 第六章 矛盾したプロセス――オーストリアの国民形成 245
  第一節 二重のアイデンティティー 245
  第二節 「オーストリア的人間」 251
  第三節 生みの苦しみ 259
 第七章 大衆文化 265
  第一節 ビートルズ、あるいは文化論的な論考の多様性 265
  第二節 はじまり 267
      自転車/268 自動車/268 映画館/273 ラジオ/278 スポーツ/279 フォークロア(民間伝承)/284
  第三節 普遍的文化の展開 285

第?部 君主制時代
 第一章 組織化した資本主義 295
  第一節 経済各分野――構造的な考察 300
      農業/302 工業と手工業/306 小売業、交通、サービス業/312
  第二節 経済政策 316
  第三節 戦時経済 319
      組織化の遅れと遅々とした歩み/320 生産力の低下/324 階級社会とコーポラティズム的な政策/327
 第二章 支配体制――王朝的・官僚的官憲国家 333
  第一節 神の加護あれ、王室に 338
  第二節 玉座と祭壇――教会 341
  第三節 物いわぬ大きな存在――軍隊 348
  第四節 日常の支配者――官僚機構 353
  第五節 皇帝に依存する政府 358
  第六節 たえざる危機にある議会 366
  第七節 強者のゲーム――外交 370
      戦争政策/373
 第三章 世紀末の芸術 381
  第一節 教養市民層と芸術 381
  第二節 ウィーンのモダニズム 385
  第三節 四つの例――マーラー、フロイト、ムージル、ロース 394
      グスタフ・マーラーの『第三交響曲』/394 ジグムント・フロイトの『夢の解釈』/396
      ロベルト・ムージル『若きテルレスの惑い』(一九〇六年)/399
      建築家アドルフ・ロースのミヒャエラー・プラッツの家(一九一〇/一一年)/401
  第四節 「女」という謎 403

第?部 第一共和制 
 第一章 断絶の演出――オーストリア革命 411
  第一節 政治的革命 411
      君主制の崩壊/411 新しい国家形成のプロセス/418 サン・ジェルマンと国境線(一九一九年)/423
  第二節 社会的革命 428
  第三節 経済構造の断絶 433
 第二章 安定化を脅かすもの 435
  第一節 経済の停滞 436
      戦後のインフレーション(一九一八?二二年)/438 契機の緩慢な上昇(一九二二?二九年)/442
  第二節 政治的な緊張 444
      政治的な暴力の次元/448 「防郷団」と「共和国防衛同盟」/450 イデオロギーの次元/454
 第三章 世界経済危機とデモクラシーの危機 457
  第一節 リスク――工場の墓場 457
  第二節 間歇的に飛びだすクーデタ 465
  第三節 危機のシナリオ 474
 第四章 ドイツ人のキリスト教的連邦国家――「オーストロ・ファシズム」 479
  第一節 権威主義的な、それともファシズム的な? 480
  第二節 カトリックの夢――「身分」対「階級」 486
  第三節 内政上の敵と外交上の敵 490
 第五章 中心地から芸術の田舎へと 501
  第一節 政治から遠く、また近く 501
  第二節 ネオ・バロックと時期はずれの啓蒙主義 508
  第三節 権威主義的な性格――ハンス・ゼップ、ベネディクト・プファフ、オスカー、マリウス・ラッティ 515

第?部 ナチズム支配
 第一章 併合(アンシュルス) 521
  第一節 権力奪取の次元 523
      擬似革命的な権力奪取――下からの「併合」/523 ドイツ国家の帝国主義的な干渉――外からのアンシュルス/529
      一見合法的な権力奪取――上からのアンシュルス/531
  第二節 恒常的な民族の祭典――一九三八年四月一〇日の国民投票 532
 第二章 逆行的な近代化 537
  第一節 平和ブームとナチ戦争経済 543
      国家の管理下の「農民の状態」/548 ナチズムの経済秩序/551
  第二節 体制統合と社会の動員 552
 第三章 権力の構図 561
  第一節 オーストリア邦、オストマルク、アルペン・ライヒスガウおよびドナウ・ライヒスガウ 561
  第二節 中核と周辺――支配の担い手たち 567
      ナチ党=SS/ゲシュタポ=連結/571 国防軍/ カトリック教会/582
 第四章 死のさまざまな顔――またいかに国民がナチズムに熱狂し、ナチズムに耐え、ナチズムと戦ったか 587
  第一節 ユダヤ人、ロマ族、病人の迫害 589
  第二節 ダンスに恋愛、そして働く、二人の若い娘のこと 569
  第三節 農村的なミリューや都市の若者たちの間における反抗的な態度 598
  第四節 抵抗運動 602

第?部 第二共和制 
 第一章 逆もどり 611
 第二章 戦後世界 617
  第一節 連合国のオーストリア計画と戦争の終結 617
  第二節 レナー臨時政府、解放と占領という狡い論法 622
  第三節 経済再建の基盤 630
  第四節 フォーグル政府と占領時代の強制圧力 643
  第五節 非ナチ化措置 649
 第三章 長い五〇年代 659
  第一節 保守的な文化パラダイムと対照的なアメリカ的大衆文化 661
  第二節 中庸の喪失、オーストリア的秩序のもとでの芸術 666
  第三節 大きな飛躍 678
  第四節 ポストの比例配分的デモクラシー 685
      大連立の時代(一九四七?六六年)/688 国家条約と中立主義/698
 第四章 社会/自由=連立時代――反権威主義の波と消費社会の欲望 705
  第一節 節目――六〇年代なかばと八〇年代なかば 705
  第二節 もっと多くのデモクラシーを 711
      クラウスとチーム・スタッフ/711 クライスキーとそのチーム/718 ダイナミックな中立主義/726
  第三節 オーストロ・ケインズ主義――オーストリアは如何にして危機を先延ばししたか 728
  第四節 父親に対する反抗――文化革命 734
      オーストリアへの意地悪な視線/734 抑圧されていたものの取りもどし――「ウィーン行動主義」/743
一九八〇年頃の生活状態 749

訳者あとがき 757
一九世紀以降のオーストリア歴史年表 099
原註 060
参考文献  020
事項索引 012
人名索引 001


エルンスト・ハーニッシュ[エルンスト ハーニッシュ]

岡田浩平[オカダコウヘイ]

内容説明

オーストリアの現代は、二つの世界大戦での敗北、ハプスブルク王朝の崩壊/第一共和制/オーストロ・ファシズム/ヒトラーによる併合/第二共和制と目まぐるしく変わる激動の100年―ドイツよりも「味と苦み」のある歴史といえるかもしれない。オーストリア現代史の第一人者が芸術家の作品から庶民の日記にも触れながら生き生きと叙述する。現代ウィーン/オーストリアを理解する最適の歴史書。

目次

第1部 発展のプロット(政治文化の歴史的伝統;数の戯れ―人口;経済成長―数の戯れをもう一つ;階級と社会階層;政治陣営;矛盾したプロセス;大衆文化)
第2部 君主制時代(組織化した資本主義;支配体制―王朝的・官僚的官憲国家;世紀末の芸術)
第3部 第一共和制(断絶の演出―オーストリア革命;安定化を脅かすもの;世界経済危機とデモクラシーの危機;ドイツ人のキリスト教的連邦国家―「オーストロ・ファシズム」;中心部から芸術の田舎へ)
第4部 ナチズム支配(併合(アンシュルス)
逆行的な近代化
権力の構図
死のさまざまな顔―またいかに国民がナチズムに熱狂し、ナチズムに耐え、ナチズムと戦ったか)
第5部 第二共和制(逆もどり;戦後世界;長い五〇年代;社会/自由=連立時代―反権威主義の波と消費社会の欲望)

著者等紹介

ハーニッシュ,エルンスト[ハーニッシュ,エルンスト] [Hanisch,Ernst]
1940年生まれ。若い時代に、文学者と時代状況を中心に研究。その後オーストロ・ファシズムの研究。ついでザルツブルク大学教授として、当地の地方史研究を進め、農村におけるナチズム、それに対するさまざまな組織の抵抗運動に関してたくさんの論文を書く

岡田浩平[オカダコウヘイ]
1937年生まれ。1967年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。1969年早稲田大学専任講師、1972年助教授、1978年教授。2008年定年退職。現在早稲田大学名誉教授。専攻は1933~1945年の間のドイツ亡命文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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