内容説明
歴史的重要人物たちの肖像コレクションにより、アメリカの自己像を表すため、1968年、首都ワシントンに設立されたナショナル・ポートレート・ギャラリー。だがその重要性を定める主体とは誰なのか?建国期にさかのぼる設立経緯をたどり、初代大統領ワシントンの肖像画『ランズダウン』が国家的アイコンへと高められた近年の事象をケース・スタディに、資金を媒介とする社会とミュージアムの間の力学を明らかにする。
目次
序章 ナショナル・ポートレート・ギャラリーを読むために
第1章 システムとしてのナショナル・ポートレート・ギャラリー―NPGロンドンの歴史
第2章 アメリカにおける構想の系譜―建国期から十九世紀まで
第3章 ナショナル・ポートレート・ギャラリーの誕生―大統領コレクションの成立
第4章 歴史表象におけるプライベート・セクターの存在
終章 ナショナル・ポートレート・ギャラリーとプライベート・セクターの現在
著者等紹介
横山佐紀[ヨコヤマサキ]
1993年京都大学文学部卒業。2007年、名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期課程単位取得退学。2011年名古屋大学同研究科にて博士号取得(教育学)。現在、国立西洋美術館主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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