内容説明
従来の日本の学歴社会論とは全く異なる状況を示している文系大学院。その姿を多面的に論じる。
目次
学歴社会論と日本の大学院
第1部(大学院の需要・供給の現況―マイクロ・マクロデータを用いた進学・就職・収入に与える影響要因の分析;日本の教職労働市場をめぐるガバナンス改革―国立大学法人における教職大学院一斉移行の事例分析;社会科学系修士課程大学院生の能力獲得―教員のレンズを通して;組織内弁護士の活躍と法曹養成の未来)
第2部(企業の文系大学院修了者の採用行動;文系大学院修士課程修了者の採用の論理―その幻想と現実)
第3部(アメリカにおける文系修士課程の機能拡大;中国の大学院進学熱;中国における修士修了者の労働市場での評価)
本書の要約と残された課題
著者等紹介
吉田文[ヨシダアヤ]
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。教育社会学、高等教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
2
大学院教育、大学院修了者、労働市場 三者間に存在する課題と関係性 高い資質を持つ大学院生 最適な教育を行う大学院 適切な能力を身につけ 労働市場がそれを高く評価する図式 理想が必ずしも成り立たない現状 構造的な供給過剰 大学院の拡大自体が自己目的化 学生定員管理の硬直性 大学院重点化を含む拡充政策の失敗 家庭の学歴資本を背景に持つ層 若年時の学力が高い層 大学院学歴にプレミアムが付かない言説 景気低迷による大卒者の失業回避 自己増殖性 シグナリング・ミスマッチ サプライサイド改革 研究者養成のための教育2025/05/15