内容説明
厳密な色彩理論による点描絵画で新印象派を牽引したジョルジュ・スーラ。世紀末パリの大衆文化に輝きを添えたポスターの巨匠ジュール・シェレ。イメージ文化の花開く同時代を生きた異分野の芸術家ふたりの美学的相関をスーラの未完の傑作「サーカス」を軸に考察する。
目次
序 スーラ、あるいは『知られざる傑作』のフレンホーフェル
第1章 サーカスをテーマとする大衆向け版画
第2章 シェレ、最初の「ポスターの巨匠」
第3章 シェレの秘密
第4章 サーカスと客寄せ―歴史、記号体系、象徴
第5章 スーラとサーカスのポスター
第6章 スーラの選択
結 世に認められた傑作
著者等紹介
ルメン,セゴレーヌ[ルメン,セゴレーヌ] [Le Men,S´egol`ene]
フランス19世紀美術史を専門とする美術史家。フランス国立科学研究センター(CNRS)研究員を経て、1997年よりパリ第十大学(現在の西パリ大学ナンテール/ラ・デファンス校)近代美術史教授。2001~2004年パリ高等師範学校文科指導教授を兼任。2005年よりフランス大学機構(Institut universitaire de France)会員。このほか数多くの美術館において展覧会監修を務める一方、2003年からは国際美術史コンソーシアム理事として、ヨーロッパ・北米・日本の大学間での教育研究交流にも尽力する
吉田紀子[ヨシダノリコ]
東京都出身。学習院大学文学部、学習院大学大学院人文科学研究科を経て、2003年パリ第十大学にて美術史学博士号を取得。2006年より中央大学総合政策学部助教授(2007年より准教授)。専門は西洋近代美術史・デザイン史。2012~2013年西パリ大学ナンテール/ラ・デファンス校客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。