内容説明
古代から現在まで、興味深い実践の数々から美術作品をめぐる記憶と忘却を考察する。
目次
中世における記憶と忘却
「記憶」と「敬虔」の径庭―アクロポリス奉納文化におけるパルテノン・フリーズ
記憶術師としての美術家―イタリア・ルネサンスにおける記憶・観念・手法
ネーデルラントの絵画論にみる「記憶」―制作過程におけるその役割
天国と地獄の想起―C.ロッセッリ『人工記憶の宝庫』における視覚芸術からの影響について
17世紀黄金時代の記憶―素朴と洗練のはざまで―18世紀初頭オランダ風俗画における題材選択をめぐる考察
国民芸術の歴史をどのように記述するか―1900年パリ万博「フランス芸術回顧展」の考察
見えない/見せない記憶の表現―クリスチャン・ボルタンスキーをめぐって
グリューネヴァルトとユイスマンス―再発見と神話のはざまで
書評 E.V.del Alamo,C.S.Pendergast(eds.),Memory and the Medieval Tomb〔ほか〕