内容説明
欧米型「多言語主義」があたかもアプリオリに肯定的な価値として称揚される現在、言語について語ることの政治性と世界の多言語性が孕む緊張を鋭く描き出し、そうした自明性そのものに、あらたな問い直しをせまる社会言語学の「古典」。
目次
第1部 紛争の起源(起源の問題;宗教と言語―単一起源と優越性の神話;多言語の世界;優越性のイデオローグたち)
第2部 戦場(群居言語と媒介言語;家族内の戦い;市場と言語;媒介現象;言語の死)
第3部 参謀本部で(言語政策と言語計画―最初のアプローチ;事例研究―多言語状況の管理;事例研究―言語計画とナショナリズム;事例研究―エクアドルのヒバロ人の言語闘争;言語政策と帝国主義―夏期言語協会;文学戦争;単語戦争;塹壕戦―フランス語の場合;平和主義幻想とエスペラント)
著者等紹介
カルヴェ,ルイ=ジャン[カルヴェ,ルイジャン][Calvet,Louis‐Jean]
1942年チュニジア生まれ。フランス・プロヴァンス大学教授。専門は社会言語学
砂野幸稔[スナノユキトシ]
熊本県立大学文学部教員。専門分野:アフリカ地域研究、フランス語圏文化研究
今井勉[イマイツトム]
東北大学大学院文学研究科准教授。専門分野:フランス文学
西山教行[ニシヤマノリユキ]
京都大学人間・環境学研究科外国語教育論講座准教授。専門分野:言語政策、フランス語教育学
佐野直子[サノナオコ]
名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授。専門分野:社会言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。