内容説明
「ことば」をとりまく、無批判に受容されている価値観や、いわゆる権威に保証された規準・規範を今一度疑ってみること。そこから見えてくるものは、何か!そもそも「正しさ」とは、政治的・経済的・文化的な利害関係が交錯する社会のなかでつくられたものにすぎない。「正しい」日本語、「正しい」敬語、「正しい」ことばづかい、といった、その「正しさ」のからくりに迫る試み。
目次
1章 クリティカル・ディスコース・アナリシス
2章 敬語研究のイデオロギー批判
3章 ネイティブスピーカー再考
4章 「総聯朝鮮語」の基礎的研究―そのイデオロギーと実際の重層性
5章 ブラジル日系人の言語使用
6章 「異文化間交流」の実際―滞日留学生と日本人の相互行為分析から
7章 地域日本語教育の批判的再検討―ボランティアの語りに見られるカテゴリー化を通して
著者等紹介
野呂香代子[ノロカヨコ]
ベルリン自由大学日本学科日本語講師。専門は社会言語学、日本語教育
山下仁[ヤマシタヒトシ]
大阪大学大学院言語文化研究科准教授。専門は社会言語学、ドイツ語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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