内容説明
日本から多くの移民が海を渡った。日本語も海を渡った。一〇〇年の時を経た現在、ブラジル、アメリカそれぞれの地域で日本語はどのように変化したのだろうか。各地域へ移住した人々の日本語が、それぞれがおかれた環境において、また、現地語を第一言語とした世代において、どのような変貌をとげたのかを考察する。
目次
第1部 海外日本語の社会史的背景―ブラジル、ハワイ、アメリカ(ブラジル日系移民の社会史;アメリカ(ハワイ)日系移民の社会史
アメリカ大陸への日系人移住)
第2部 海外日本語の変化の現状とその要因―日系ブラジル人社会の敬意表現の3体系(日系ブラジル人社会の日本語の新生;これまでの敬意表現研究;調査実施;調査対象者の属性・言語意識;言語項目の結果の分析;いろいろな場面における敬意表現の使用;その他の敬意表現;敬意表現の運用と属性・意識の関係;新体系の成立)
第3部 現代ブラジルにおける日本語の位置(ブラジルにおける日本語とドイツ語の政策の比較;ブラジルの日系企業における日本語;日系ブラジル人日本語教師の日本語と意識;日系アメリカ人の敬意表現;日系ブラジル人のための「やり直す日本語」―試案)
著者等紹介
山下暁美[ヤマシタアケミ]
東京外国語大学大学院博士課程修了。博士(学術)。明海大学外国語学部教授。明海大学大学院応用言語学研究科兼担(日本語教育・社会言語学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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