内容説明
現代ドイツ文学の最高峰トーマス・マンを膨大な資料(作品・時評・日記・書簡など)を縦横に駆使して、あくまでその人物像に迫ろうとする伝記物語。本巻では、少年時代から第一次世界大戦をはさみ、ノーベル賞受賞、ヒトラーの権力奪取―ファシズムの台頭という時代状況におされて、マンの発言に重みがましていく―までの時期をあつかう。
目次
市民と死んだ猫
人形芝居
小さなプリンス
気を揉ませる母、あるいはエキゾチックな魅力
裏切られるばかりで、愛はなし
犬を鎖に
女性恐怖症、自己憐憫
無邪気な賢さの勝利
忍耐の試練
慢性的な思春期〔ほか〕
著者等紹介
岡田浩平[オカダコウヘイ]
1937年生まれ。1967年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程終了。1969年より早稲田大学専任教員。専攻は1933~1945年の間のドイツ亡命文学
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