内容説明
数学によって可能となったテクノロジーと、それを前提に出現した文化表現を、ルネサンスから現代のメディア・アートまでたどる。スイスのアーティスト、シュテファン・バンツを相手に新たな文化史の構想が展開される。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
3
『グラモフォン・フィルム・タイプライター』の読者ならフーコー、ラカン、マクルーハンらがキットラーに及ぼした影響については思い当たることと思うが、キットラーはトマス・ピンチョンとハイデガーから一番の影響を受けている様子。口を開けばピンチョン、というメディア論者も珍しい。ハイデガーのハンマーとコンピュータの違い、個人単位の哲学の不可能性、デジタル・仮想化しきれない残余、コンピュータによる時間の節約と浪費、「解釈」と「主体」への疑念、プログラムに回収される芸術など読み応えのあるテーマを平易な対談で読める。2012/06/26
nzmnzm
1
寝言みたいなやりとりが続いていた気がする。だいぶ前に読んだきりだから読み返してみようかな。2008/07/26